科学技術館5階・フォレストにオープンした新コーナー「サウンド」は、音を耳で聞くだけでなく“科学の目で観察する”展示室です。「ジャンボ・ピアノ」「レーザー・ダンス」「アクア・ウェーブ」「クラドニ・パターン(移設)」の4つの体験装置が描くさまざまな“波形”を通して、音の3大要素(振幅・周波数・音色)について遊びながら学ぶことができます。中でも「ジャンボ・ピアノ」は、巨大なピアノの演奏をリアルタイムに波形変換してスクリーンに投影するインタラクティブ装置となっており、子どもだけでなく、幅広い世代に人気を博しています。当社では顧客から示された展示基本計画に則り、そのイメージを実現すべく、装置・コンテンツ・グラフィックの検討と製作を行いました。
兵庫県立兵庫津ミュージアムは、初代県庁が置かれた神戸市兵庫区の兵庫津において、県の魅力発信と県民のふるさと意識醸成の拠点として整備されました。県の成り立ち、歴史、文化、産業など県の魅力を伝える展示施設「ひょうごはじまり館」と、最初の県庁舎を復元した「初代県庁館」の2館体制となっています。 「ひょうごはじまり館」は、ひょうご五国各地の魅力を伝える『ひょうご発見広場』と大型曲面スクリーンを持つシアターからなる「ひょうご五国へのいざない」ゾーン、千年以上の兵庫津の歴史と県の創生期を体験できる常設展示「要の地 兵庫津」ゾーン、そして企画展示室から構成されています。エントランスの北前船型行灯と現代の鳥瞰絵師による県が誕生した150年前の鳥瞰図が、来館者をひょうごはじまりの都市「兵庫津」に誘います。
本業務は、兵庫県立兵庫津ミュージアムにおいて、県設立当時の歴史空間を体験する「初代県庁館」(復元施設)の映像コンテンツ制作および展示物などの製作・設置を行うプロジェクトです。「初代県庁館」は、1868(慶応4)年5月23日の兵庫県誕生とともに県庁が置かれた、旧大坂町奉行所兵庫勤番所の建物を復元した施設となっています。当時の知事執務室を含む県庁舎、旧同心屋敷などが再現されており、失われた幕末・明治の歴史空間を体感することができます。歴史空間を幅広い年代に、より身近に楽しんでもらうために、タイムゴーグルを装着して体験するバーチャルツアー「バーチャルVisit!」では、初代県庁を舞台に繰り広げられた幕末維新のドラマを最新のMR技術で体験できます。
JAXAの寄贈品が展示された宇宙館とプラネタリウムを有する当施設の老朽化にともない、子どもたちが「宇宙のまち」を感じることができる施設としてリニューアルしたプロジェクトです。自然科学館だった1階を「ノビシロ宇宙ラボ」へ改修し、全館を宇宙をテーマとした施設へ統一しました。当社は、展示空間のデザイン・設計から体験装置のコンテンツ設計・制作、施工まで担当しました。
流氷とオホーツク海の生き物をテーマとした観光施設で、本施設のコンセプトは、流氷下の世界へ入る没入感「Discovery Dive」です。流氷という非日常、流氷下の未知なる世界を体感することができます。「流氷海中ライブ」は、ダイバーや生物に導かれながら流氷下へダイブするかのごとく、ダイバー目線の360度映像でまるで潜っているようなライブ感を楽しむことができます。「自然の奇跡が織りなす生命と美の世界」が空間に広がり、来場者を魅了します。また、流氷の自然が生む美しさとそこに暮らす生物をダイナミックな流氷画像やグラフィックで紹介することで、知的好奇心を刺激しながら、工夫を凝らした展示物を通した印象的な体験をきっかけに、来場者ひとり一人の地球環境問題への意識が高まるように計画しました。
公益財団法人 科学技術広報財団からの依頼で当社が手がけた、新潟県立自然科学館のリニューアルプロジェクトです。1981年に開館してから約40年を経て、2階の「ブナ林の環境と生物」「風の力の体験」、および3階の「動く不思議な部屋」をそれぞれ「シンフォニー・オブ・フォレスト」「スケール・アドベンチャー」へリニューアルしました。お客さまから示された【展示基本計画】のイメージを実現すべく、映像空間・コンテンツ・映像システム・グラフィックの検討と製作を進めました。
宮崎県日南市飫肥は藩制から続く風光明媚な重要伝統的建造物群保存地区の城下町であり、旧武家屋敷改装のホテルができるなど、民活利用による活性化が進んでいます。本プロジェクトは当地で著名な小村寿太郎記念館および飫肥城歴史資料館を「展示50%+周遊50%」のリニューアルコンセプトのもと、来訪者の知的好奇心や滞在満足度を向上し飫肥の周遊につなげることを主眼としています。飫肥城歴史資料館リニューアルでは、これまでの資料解説中心の受動的展示から、体験性や物語性を重視した体感型手法とし、飫肥城や飫肥藩、藩主伊東家といった当地ならではの情報がより分かりやすく、かつ関連する周辺スポットにアクセスしやすい展示です。貴重な刀工・井上真改のコレクションも美しく見せる照明や展示を工夫しています。さらに「情報ライン」や掲示板で情報更新性を高める工夫も行っています。また、本プロジェクトでは制作コンセプト「みんなでつくるまちごとミュージアム」を掲げ、一年を通じて市民と一緒に展示づくりを行い、本施設も子供たちのワークショップの結果を展示情報に組み込んで、まちの周遊につなげています。
「みんなでつくるまちごとミュージアム」で市民参加型展示をつくり、飫肥の魅力を伝えます。宮崎県日南市飫肥は藩制から続く風光明媚な重要伝統的建造物群保存地区の城下町であり、旧武家屋敷改装のホテルができるなど、民活利用による活性化が進んでいます。本プロジェクトは当地で著名な小村寿太郎の記念館リニューアルを行い、「展示50%+周遊50%」のコンセプトのもと、来訪者の知的好奇心や滞在満足度を向上し、街の周遊につなげることを主眼としました。館内は2つの展示室があり、【飫肥へようこそ】展示では街の周遊促進を図るショールーム展示とし、体験的手法で城下町に息づく歴史文化や武家屋敷の魅力を紹介します。【小村寿太郎ヒストリーコレクション】は寿太郎の生涯をたどった「大型絵本の物語空間」と「市民参加映像」を製作し、小村寿太郎を初めて知る方にもドラマチックで楽しい展示となっています。また、本プロジェクトは「みんなでつくるまちごとミュージアム」を掲げ、一年を通じて市民と一緒に展示づくりを行いました。子供たちとのワークショップで見つけた街のお宝の展示化や、小村寿太郎映像で100名超の市民が役者やメイク・着付けの裏方に関わっています。これらを踏まえて記念館が市民に誇りを与え、自らが関わったという証と共に地元や来訪者に長く愛されることを目指しました。
埋蔵文化財研究機関として最も古い歴史を持つ研究施設附属の博物館(公開承認施設)のリニューアルです。県内の多くの遺跡の貴重な出土資料を通じて、日本史を語るなかで重要な位置を占める奈良県の歴史について理解を深めおり、約3年の期間を経てリニューアルオープンしました。展示設備老朽化に伴う、常設と特別展示室内の展示ケースの一新および改修のほか、原寸大の法隆寺壁画、高松塚古墳壁画(明日香村)の複製陶板など新規展示に加え、国内最大のメスリ山古墳の円筒埴輪コーナーのリニューアルを行いました。また、博物館のイメージ曲「瑞山(みずやま)の風~たまゆら」を製作および館内放送を一新することで五感で楽しめる博物館としてのリニューアルを実現しました。
岡山城は日本100名城のひとつで、豊臣秀吉の身内であり、若くして五大老を務めた宇喜多秀家が築城した城です。全国的にも珍しい不等辺五角形をした三層六階建ての天守は、黒い下見板張りの外観から、「烏城」の名でも親しまれています。当社は、1996年の大規模改修(築城400年記念事業)に続き、「令和の大改修」においても天守の展示改修を受注しました。今回の改修では、「初心者にとっても分かりやすい、岡山の歴史の入り口」をコンセプトに、一般的な観光客を主要ターゲットとして、岡山市内の歴史観光に誘う拠点としての整備を行いました。展示内容は、岡山市出身の歴史学者・磯田道史氏が監修しました。新たな知見も交えながら、岡山城の魅力や特徴、歴代城主の活躍、岡山のまちの成り立ちなどを分かりやすく紹介しています。
日本初の感染症に特化した常設のミュージアムです。「感染症の過去と現在を未来につなぐ」をテーマとして、過去から現在まで人間が築き上げてきた知識と経験、さらに未来に向けた歩みを伝える施設です。新型コロナウイルス感染症によるパンデミックは、これまでの感染症と人間の闘いの記憶を現代に呼び起こす出来事となり、感染症は今後も私たちの脅威になることが予想されています。そのようななかにあって、野口英世記念感染症ミュージアムは、感染症に対して「正しい知識に基づいた正しい行動」を身につけてもらう場を目指して計画しています。野口英世記念館の別棟である既存施設を改修し、野口英世記念財団の実績と監修者の方々の高度な専門性を生かして、記念館との差別化を図ったミュージアムは2つの展示室で構成し、当社は建築改修から展示設計施工、サイン・コンテンツ・リーフレットデザインまで一貫して推進しました。
~ 「復興のシンボル」として、災害の度に修復してきた人びとの思いとその歴史を伝える ~ 2016年4月の熊本地震は、熊本城天守閣にも被害をもたらしました。シンボルである天守閣が元の姿に戻ることを切望する人びとの声を受け、熊本市は天守閣の早期復旧を方針に掲げ、建物は最新の耐震技術を取り入れ、2021年3月に完成しました。 ここには、築城以来400年間、繰り返される災害の度に修復してきた人びとの思いが引き継がれ、これからの100年、400年の未来に向け、“今”を生きる熊本の人びとからのメッセージが込められています。 展示は、地下から最上階まで時系列にテーマ構成し、それに対応した空間デザインを図るとともに、模型や映像、壁面デザインなどで、わかりやすく印象的な空間を実現しました。 城全体ではなく天守閣を中心とし、築城時の歴史、建築意匠、防御機能、城と町づくり、さらに被ってきた災害の度に修復してきた人びとの思いとその歴史を伝えています。 【社会課題/お客様の課題/ご要望】 ・熊本地震被災からの復旧のシンボルである天守閣において、天守閣のもつ歴史的、建築的、精神的意義を発信すること。また、歴史的にも数多くの自然災害に見舞われてきた熊本城が、今般の地震でも再び甦ったことを発信すること。 ・熊本城全体ではなく、“熊本城天守閣”に焦点をあて、周辺施設の展示内容と役割分担、連携・補完を図ること。 ・天守閣内は保存環境の制約が多いため、基本的には実物資料の展示はおこなわず、従来はなかった西南戦争以降の熊本城天守の歴史展示を追加すること。 ・ユニバーサルデザインの観点から、触れる展示、多言語音声ガイドなどを導入し、幅広い層の方に展示を楽しんでいただけるようにすること。 上記のご要望をいただきました。 【解決策】 天守閣を主役とし、築城から現在まで、時間軸に沿ったストーリーに整理し、各階で時代ごとのテーマを設定しました。 築城した加藤清正の時代を1階に、その後の藩主となった細川時代、全焼と再建を経験した近代、そして熊本地震とその復旧に尽力する現代と、下階から上階に向けて時代を追えるようにストーリーを整理しました。また、天守閣という建築物もさることながら、江戸時代から、度重なる災害でも、その度に修繕してきた人びとの「熊本城を元に戻し、後世に伝えたい」という強い意志を発信するため、映像などではそこに焦点をあてて構成しました。 さらに、幅広い来城者に応えるために、多言語の音声ガイドや触って形のわかる天守閣の触知模型などを計画し、実現しました。 【お客様の声】 模型とプロジェクションマッピングを活用した解説や、タイトルサイン・アプリを用いた多言語音声ガイドなど、誰にでもわかりやすく興味を引きやすい手法で展示が構成され、来場者からも好評いただいています。 <当社プロジェクトメンバー> 【開発】 横山 昌昇 【営業・プロジェクトマネジメント】 横山 昌昇、天野 晴香、沢田 杏仁 【デザイン・設計】 芦田 光代、堤 雄一郎、巻柄 利枝、和順 菜々子、本田 洋一、藤原 直矢 【造形】 遠藤 信之 【制作・施工】 池谷 雄、木村 芳和
加西市鶉野町に残る約1.2kmにおよぶ滑走路跡は戦時中につくられた飛行場のもので、ほかにも多くの戦争遺跡が周りに点在し、今日まで残されています。加西市地域活性化拠点施設「soraかさい」はこれら遺跡周遊のための交流拠点としての役割を担い、その中の「鶉野(うずらの)ミュージアム」は戦争の史実を伝えるフィールドミュージアムの中心としてつくられました。施設の基本計画は株式会社オオバと、設計からは株式会社いるか設計集団も加わり3社の共同企業体で受注し、当社は主にミュージアムの展示を担当しました。その後、単独で展示製作を受注し、期間は計画から完成まで約6年におよびました。完成にむけては、検討委員会を経て、加西市様をはじめ、長年調査を重ねてこられた郷土戦史研究家、保存会、監修の先生方、原寸大飛行機模型制作会社など、多くの方々と共につくりあげました。滑走路上に建つこのミュージアムでは、この地に深く関連のある2機の原寸大飛行機模型展示を核としつつ、短くも濃密な鶉野飛行場の歴史を紹介しています。この地のもつストーリーと場所性を生かした、鶉野ならではのミュージアムを目指しました。この地の記憶を紡いでカタチに残し、継承していくことがこのミュージアムの使命であり、平和について考え、人々をつなぐ場となることを願っています。
「こにわハウス」 赤ちゃんと家族や友達が一緒にゆったりとした時間を過ごせる居場所です。絵本の中に入り込んだような室内には、おむつ交換スペース、授乳スペース、ミルクや離乳食を食べられるキッチン・リビングなど、友達の家に遊びに来たような気分になれる空間となっています。 「こもりらのもり」 ベビー・キッズ&ファミリーのみんなが安心して思い思いに過ごせる、遊べる広場です。赤ちゃんとご家族が安心してゆったり過ごせるエリアと、活発に動き始めた年齢のお子さまがわくわくする遊びの仕掛けのあるエリアとに分かれています。広々とした空間の中心には、異年齢のお子さま連れの保護者が全体を見渡せるベースキャンプコーナーも用意しています。 【社会課題/お客様の課題/ご要望】 沼津市および静岡県内のお子さま連れのかたが、お買い物だけでなく1日ゆったり楽しむことができる施設とするために、ららぽーと平塚の実績から一歩進んだ親子のための空間をつくりたいとのご要望でした。 【解決策】 母親がお子さまのお世話をするだけでなく、男女や年齢に関係なく育児をシェアできる空間を意識してプランニング・デザインをおこないました。また、大人も子どもも、ここに来ることが楽しくなるような非日常的なデザインはもちろんのこと、異年齢のお子さまを連れたご家族が赤ちゃんのお世話をしている間のきょうだいの居場所や安全などにも気を配りました。 <当社プロジェクトメンバー> 【営業】生田 英史、光井 宏 【企画】Team M:松本 麻里、西本 彩 【設計】松澤 景 【施工】山田 友介
「信仰の対象と、芸術の源泉」として世界文化遺産に登録された富士山の価値を未来にむけて保全している「富士山世界遺産センター」は2022年春にリニューアルを行いました。 リニューアル後の施設は、豊富な展示資料を分かりやすく解説し、富士山の魅力をより楽しく理解できるパネル展示と体験型コンテンツを提供しています。 当社は、富士山が“信仰の対象と、芸術の源泉”であることを多くの外国人を含めた来場者に効果的に伝えるため、スマートフォンやタブレットと連動する空間体験と、多言語(7言語)解説や音声解説を内蔵した展示ガイドシステム「ふじガイド」による展示案内を制作しました。 VRゴーグルをかけて360°の映像で体験できる「世界遺産富士山VR」では、浮世絵にも描かれてきた御坂峠から富士山頂へ向けて、かつての参詣者たちが歩いた信仰の道をたどります。普段は見ることができないダイナミックな視点の映像で富士山のことをより深く知り、現地へ足を運びたくなるようなコンテンツを目指しました。 【社会課題/お客様の課題/ご要望】 2016年度に竣工して以来、体験型展示であるがゆえに展示資料が少なく、海外からのお客様さまへの説明文が不足しているという課題があり、本リニューアルによってより分わかりやすく、魅力を伝えたいとご要望をいただきました。 【解決策】 展示グラフィックはより分かりやすく再レイアウトを行い、解説文も不足情報を追加し、展示順路に配慮したパネル配置により、ゆるやかな順路を示しました。 展示ガイドシステムでは、既存アプリを全てウェブブラウザ化し、多言語対応を行うことで文化背景が異なっても解説内容を分かりやすく伝えています。また、3Dマップや360度静止画コンテンツを採用することでより体験性の高いコンテンツとしました。運営面でも簡易に操作できるCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)を構築することで、解説文に修正があっても簡単に対応することが可能となりました。 VR制作では、富士信仰の道をVRでたどるコンテンツとし、ドローン撮影による臨場感のある映像や運営面を考えた一斉再生システムを採用しています。 <当社プロジェクトメンバー> 【営業・プロジェクトマネジメント】上村 まりあ 【デジタルコンテンツ企画】美馬 弘宜、渡辺 あや、金原 彩季、宮原 咲貴、林 みのり 【デザイン・設計】赤澤 香 【制作・施工】高橋 昭信 【システム設計・施工】金原 彩季、林 みのり ~関連リンク~ 【NOMLAB】 ・山梨県立富士山世界遺産センター
お問い合わせ/お見積もり依頼/資料請求は下記よりお気軽にご連絡ください。お問い合わせの多いご質問や、よくいただくご質問は別途「よくあるご質問」ページに掲載しておりますので、ご活用ください。
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