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新卒採用

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動画で知る乃村工藝社

10分で理解!乃村工藝社の会社説明動画です。

募集要項

  • 営業職
  • プランニング職
  • デザイン職
  • ディレクター職

営業職

お客さまの事業の発展・繁栄に寄与する存在となるための窓口となります。お客さまのニーズを把握し、社内のチームを組んで納期や予算を考慮しながらプロジェクトを推進する。新たな顧客の開発も行う。

募集対象

新卒採用の応募については、下記3つの条件を満たしていましたらご応募いただけます。
①入社時点で30歳以下
②入社時点で社会人経験3年以下
③該当年度の4月1日に入社が可能であること

募集学科・専攻

専攻学部不問

雇用形態

正社員 (試用期間3か月)

勤務地

初任地 東京または大阪  *その後各拠点に転勤する可能性あり

本社(東京)
東京都港区台場2丁目3番4号

大阪事業所(大阪)
大阪府大阪市浪速区難波中2丁目10番70号
パークスタワー19階

給与

勤務地によって初任給が異なります。詳細はマイページをご確認ください

賞与

年2回(6月、12月)

勤務時間

午前9時00分~午後5時30分  *フレックスタイム制あり(試用期間3か月は対象外)

諸手当

通勤手当、在宅勤務手当、超過勤務手当、住宅手当 など

休日休暇

【休日】 完全週休2日、祝日、年末年始
【休暇】 有給休暇(入社初年度10日、以後毎年2日加算、最高20日まで)
      リフレッシュ、慶弔、転勤、産前産後、育児、介護、公傷、ボランティア休暇 など

福利厚生

【制度】 各種社会保険、退職金、企業年金、共済会、確定拠出年金制度、テレワーク勤務制度、フレックスタイム勤務制度、育児・介護短時間勤務制度、従業員持株会、社内レクリエーション各種クラブ活動 など
【施設】 男女独身寮、転勤者社宅、契約保養施設 など

労働組合

あり

プランニング職

企画構想のスペシャリスト。大規模物件や難易度の高いプロジェクトの企画制作において、各種調査・分析、それに基づく事業提案や企画提案、詳細プランなどをつくり、企画の構想から実現までさまざまなフェーズで関わるキーパーソン。仮想から現実まで空間を幅広く捉え、都市計画からデジタルコンテンツまで構想できる多様性のある職種。

募集対象

新卒採用の応募については、下記3つの条件を満たしていましたらご応募いただけます。
①入社時点で30歳以下
②入社時点で 社会人経験3年以下
③該当年度の4月1日に入社が可能であること

募集学科・専攻

専攻学部不問

雇用形態

正社員 (試用期間3か月)

勤務地

初任地 東京または大阪  *その後各拠点に転勤する可能性あり

本社(東京)
東京都港区台場2丁目3番4号

大阪事業所(大阪)
大阪府大阪市浪速区難波中2丁目10番70号
パークスタワー19階

給与

勤務地によって初任給が異なります。詳細はマイページをご確認ください

賞与

年2回(6月、12月)

勤務時間

午前9時00分~午後5時30分  *フレックスタイム制あり(試用期間3か月は対象外)

諸手当

通勤手当、在宅勤務手当、超過勤務手当、住宅手当 など

休日休暇

【休日】 完全週休2日、祝日、年末年始
【休暇】 有給休暇(入社初年度10日、以後毎年2日加算、最高20日まで)
      リフレッシュ、慶弔、転勤、産前産後、育児、介護、公傷、ボランティア休暇 など

福利厚生

【制度】 各種社会保険、退職金、企業年金、共済会、確定拠出年金制度、テレワーク勤務制度、フレックスタイム勤務制度、育児・介護短時間勤務制度、従業員持株会、社内レクリエーション各種クラブ活動 など
【施設】 男女独身寮、転勤者社宅、契約保養施設 など

労働組合

あり

デザイン職

調査・企画の段階から参入し、お客さまの事業テーマ・要望・課題・予算・工程・社会的ニーズも踏まえつつ、質の高い設計・デザインワークを行う。デジタルデバイスを用いた仮想から現実までの複合的な空間演出デザインも含まれる。

募集対象

新卒採用の応募については、下記3つの条件を満たしていましたらご応募いただけます。
①入社時点で30歳以下
②入社時点で 社会人経験3年以下
③該当年度の4月1日に入社が可能であること

募集学科・専攻

空間、立体、造形、グラフィック、メディア系デザイン、建築・都市計画 専攻
*デジタルデバイスを用いた仮想から現実までの複合的な空間演出デザイン・設計なども含む

雇用形態

正社員 (試用期間3か月)

勤務地

初任地 東京または大阪  *その後各拠点に転勤する可能性あり

本社(東京)
東京都港区台場2丁目3番4号

大阪事業所(大阪)
大阪府大阪市浪速区難波中2丁目10番70号
パークスタワー19階

給与

勤務地によって初任給が異なります。詳細はマイページをご確認ください

賞与

年2回(6月、12月)

勤務時間

午前9時00分~午後5時30分  *フレックスタイム制あり(試用期間3か月は対象外)

諸手当

通勤手当、在宅勤務手当、超過勤務手当、住宅手当 など

休日休暇

【休日】 完全週休2日、祝日、年末年始
【休暇】 有給休暇(入社初年度10日、以後毎年2日加算、最高20日まで)
      リフレッシュ、慶弔、転勤、産前産後、育児、介護、公傷、ボランティア休暇 など

福利厚生

【制度】 各種社会保険、退職金、企業年金、共済会、確定拠出年金制度、テレワーク勤務制度、フレックスタイム勤務制度、育児・介護短時間勤務制度、従業員持株会、社内レクリエーション各種クラブ活動 など
【施設】 男女独身寮、転勤者社宅、契約保養施設 など

労働組合

あり

ディレクター職

プロダクト(制作管理) お客さまやデザイナーが描いたデザインを、実際に“空間”として具現化する。安全・品質・予算・工程管理などさまざまな視点から、ものづくりを統括する。デジタル/メカニカルな技術的領域における実装のためのディレクション業務も含まれる。

募集対象

新卒採用の応募については、下記3つの条件を満たしていましたらご応募いただけます。
①入社時点で30歳以下
②入社時点で 社会人経験3年以下
③該当年度の4月1日に入社が可能であること

募集学科・専攻

建築、土木、都市計画、情報システム、機械制御、特殊造形、設備系(空調/電気/衛生)推奨

雇用形態

正社員 (試用期間3か月)

勤務地

初任地 東京または大阪  *その後各拠点に転勤する可能性あり

本社(東京)
東京都港区台場2丁目3番4号

大阪事業所(大阪)
大阪府大阪市浪速区難波中2丁目10番70号
パークスタワー19階

給与

勤務地によって初任給が異なります。詳細はマイページをご確認ください

賞与

年2回(6月、12月)

勤務時間

午前9時00分~午後5時30分  *フレックスタイム制あり(試用期間3か月は対象外)

諸手当

通勤手当、在宅勤務手当、超過勤務手当、住宅手当 など

休日休暇

【休日】 完全週休2日、祝日、年末年始
【休暇】 有給休暇(入社初年度10日、以後毎年2日加算、最高20日まで)
      リフレッシュ、慶弔、転勤、産前産後、育児、介護、公傷、ボランティア休暇 など

福利厚生

【制度】 各種社会保険、退職金、企業年金、共済会、確定拠出年金制度、テレワーク勤務制度、フレックスタイム勤務制度、育児・介護短時間勤務制度、従業員持株会、社内レクリエーション各種クラブ活動 など
【施設】 男女独身寮、転勤者社宅、契約保養施設 など

労働組合

あり

採用担当紹介

今泉 まどか 
人財開発部 採用課 2016年入社今泉 まどか Madoka Imaizumi

好きを仕事に!

「空港という空間が好き」がきっかけで乃村工藝社に出会いました。様々な企業の中で、自分に合った会社を選ぶことは難しいかもしれません。そんな時は、「この会社好き!ときめく!」といったポイントでぜひ選んでみてください!皆さんとお会いできる日を楽しみにしております!

杉野 佑樹
人財開発部 採用課 2019年入社杉野 佑樹Yuki Sugino

何事にも全力投球!

乃村の社員は全員仕事にも遊びにも常に全力で本気で向き合うのが特徴です。 「新卒で入社する会社は人生で1度しかない」だからこそ企業の採用担当である以前にいち社会人の先輩として皆さんと本気・本音で向き合いたいと思っています。 イベントや選考でお会いした際は乃村のこと、お互いのことぜひ本音で徹底的に理解できるまでお話ししましょう!

江村 泰輔
人財開発部 採用課 2023年入社江村 泰輔Taisuke Emura

好奇心を実現する会社!

中途で入社した際は130年以上の歴史を誇る厳格な会社をイメージしていました。しかし会社を知るに連れて、「面白そう!」「ワクワクする!」を社員の皆さんがベースに持っていることに気づきました。そんなマインドで仕事できることは素敵な環境だな、と日々思っています。選考でお会いできることをお待ちしております。

Culture社風を知る

文化施設は奥深くて面白い。「好き」を追求し進化を続ける乃村工藝社のデザイナーのあり方

文化施設は奥深くて面白い。「好き」を追求し進化を続ける乃村工藝社のデザイナーのあり方

型にはまらない自由な発想で文化施設の価値を生み出す。公共施設にも「+Museum」の発想で、水族館・動物園・図書館などさまざまな文化施設のデザインを手掛けるデザイナー稲野辺 翔が、文化施設づくりの醍醐味を語ります。 デザイナーとして携わる文化施設の面白さと、個性が光るチームづくりクリエイティブ本部 第一デザインセンター デザイン6部でルームチーフをつとめる稲野辺は、数々の文化施設のデザイン業務に従事しています。稲野辺  「私が担当しているのは主に公共の文化施設で、博物館・美術館といったミュージアムをはじめ、水族館、動物園、図書館、こどもの屋内プレイパークなど、幅広いジャンルの施設を手掛けています」ミュージアムを起点に、そこから裾野を広げ、自分にできることをいろいろとチャレンジしていると話す稲野辺。稲野辺  「文化施設のプロジェクトは中長期スパンのものが多く、展示の基本設計と実施設計でそれぞれ1年ずつ、建物を新築で建てるところからだと3年以上掛かることもあります。出来上がるまでに長い時間が掛かるので、例えば3年前の自分が描いた絵を実現するために、3年後の自分が日々奮闘します。だからなるべく、出来上がった後の『この場所にこんな未来があったらいいな』みたいな大きな夢を描いて、数年後の未来の自分にボールを投げる気持ちで進めています。大きな夢を描いていると、自分のモチベーションも維持しやすいので」デザインの提案には、その施設のコンセプトまで考えることもあると語る稲野辺。稲野辺 「お客さまから求められることの真意や、言葉の裏に隠された本当はこんなことを思っているといった潜在的なニーズを、コミュニケーションを取りながら引き出していくことが多いですね。そうすると、そこがどんな施設であるべきかなど、もっと大きな事業コンセプトやブランディングまで考えて提案することもあります。特に文化施設のプロジェクトでは、お客さまの中に学芸員や水族館・動物園の飼育員、図書館の司書のような、自分の興味があることを一貫して続けてきた、その道を極めたプロフェッショナルがたくさんいらっしゃいます。こちら側もそれぞれ専門性を持っているので、お互いにその知識を持ち寄って、コミュニケーションを取りながら良いものをつくり上げていく過程が、本当に楽しいんです」2023年からはルームチーフとしてデザインチームを率いている稲野辺。メンバーについて、次のように語ります。稲野辺 「ダイオウイカに興味がある人がいれば、リノベーションに興味がある人、こどもが好きな人など、さまざまなモノ・コトに興味を持つメンバーが集まっています。好きこそものの上手なれ、ではないですけど、その興味が専門性というカタチでそれぞれの個性につながり、デザイナーとしてのアイデンティティになっていく。そういった個性と個性、好きと好きを掛け合わせて、それぞれの興味を持てるポイントを活かすことで、いろいろなことにチャレンジしていける可能性を広げていけるのではないかと思うんです。だから、ルームチーフとしては、そういった個性の掛け合わせを大事にするようにしています」個性が輝くチームで、文化施設の面白さを発信していく──それが仕事の醍醐味だと稲野辺は語ります。 展示的な視点から建築の可能性を追求し、文化の発信基地を創る▲ 45mもの水月湖年縞7万年ギャラリー|「年縞博物館」大学院で建築意匠を学んだ稲野辺。建築には構造や設備などさまざまなジャンルがある中で、デザインの道を選びました。稲野辺  「建築学を学ぶ過程で制作した大きな模型では、ディテールを作り込むことが好きでした。建物を作って終わりではなく、その建物が実際に人々に使われているイメージまでデザインできた時にこそ、建物が仕上がったことになるのではないかと思っています」 人が集い、交流する場としての建築。その可能性を探求したいという想いを持った稲野辺は、2013年乃村工藝社に入社し、デザイナーとしてのキャリアをスタートさせました。そんな稲野辺にとって、特別な意味を持つプロジェクトがあります。稲野辺  「長い年月をかけて湖の底に堆積した層が描く縞模様の湖底堆積物──『年縞』を追求した、世界初の博物館『年縞博物館』です。初めて1人で展示デザインを担当したプロジェクトで、自分がずっとイメージしていた、内と外が関係しあうような空間をつくりたいということが出来たプロジェクトでした。ここでは、45mもの展示壁に7万年分の年縞をずらっと展示しているのですが、ギャラリーは全面ガラスのウォールになっていて、里山の風景も展示の一部として見せていますし、外からは年縞の展示が建物の表情になって見え、展示・建築・ランドスケープの境界がない、調和のとれたひとつの世界観が実現できました」 年縞博物館は、2018年のオープン以来多くの来館者でにぎわっています。そして、建築や空間ディスプレイの専門家からも高く評価され、数々の賞を受賞。この年縞博物館のプロジェクトは、稲野辺にとってひとつのターニングポイントとなりました。稲野辺 「年縞は知れば知るほど興味深い領域だと感じますが、一般の人にも『わざわざ見に行く価値がある』と興味を持ってもらえるようにすることが我々の役目。年縞の縞模様を魅せるために今回たどり着いたのが『光』を使った見せ方でした。それに、地元の方々にとっても、年縞が世界的な研究として認められ、地元の文化や技術に誇りを持てるきっかけになったのではないかと思うと、貴重な機会に携わることができたなとうれしく思っています」 生き物の魅力を伝えるデザインの挑戦▲ シュモクザメの群れを下から見上げるサメ影水槽‟神無月の景“|「四国水族館」ほどなくして東京に異動になった稲野辺は、自身の生き物への興味と、建築的な知識の掛け合わせが生かせる、自然史系のプロジェクトに多く携わるようになっていきます。中でも稲野辺の心に強く残っているのが「四国水族館」です。シュモクザメの神秘的なフォルムを演出する水槽の設計は、デザイナーとして新たな挑戦となりました。稲野辺  「シュモクザメ、別名ハンマーヘッドシャークは頭のカタチが出っ張っているシルエットが特徴的なので、それを眺めるためにはどこから見せるのが良いのかと考えたときに、下から見せるという新たな視点に挑戦しました。上に水の塊があるという浮遊感を演出して、間接照明で演出。遊泳する魚影を、直径4.5メートルの丸窓から見上げることで、圧倒的な臨場感と野生の姿を体験できます」大好きな生き物の生態や魅力をどのように伝えるかを稲野辺は大切にしています。稲野辺  「生きている命そのものを来館者に見せて魅了するような空間づくりを目指しました。どこかの水景をそのまま持って来るだけではなく、何を伝えたいかを出発点に考えていくと、いろんなデザインにたどり着くことをこのプロジェクトで学びました」 時を同じくして、稲野辺の私生活にも大きな変化が訪れました。わが子の誕生は、仕事にも大いに影響を与えることになったと話します。稲野辺  「育児と仕事を両立する中で携わったのが、『盛岡市立図書館』のリニューアルプロジェクトでした。地域の人々に愛着を持ってもらう図書館にするために、施設を一緒につくっていきたいとの想いから企画したワークショップでは、児童室の象徴となる大きな天蓋ファブリックを、地域のこどもたちと一緒に制作しました。実験段階では、自分のこどもも参加させて、自然の中からお気に入りのみどり色を見つけたり、一緒に色を塗ったりしました」 施設づくりのプロセスさえも地域の人々と共有する。その大切さを稲野辺はこう語ります。稲野辺  「図書館というのは、行政サービスの中でも最も身近な存在だと思うんです。生活の延長にある公共施設だからこそ、利用する方々に親しみを持ってもらうことが重要なんです。だからこそ一緒に施設をつくっていくことで、みんなに自分の図書館だと思ってもらえるのではないかと考えました。もともとファンも多い図書館だったので、急にガラッと変えるのではなく、前の雰囲気は残っているけど、なんかちょっと違って良いよね、みたいなアイデアをたくさんちりばめた図書館になっています」  文化の可能性を拡げ、魅力を伝え続ける情熱デザイナーとしていまもさまざまな文化施設に携わる稲野辺には、文化という概念を拡張する「+Museum」という発想に挑戦しています。稲野辺  「私が目指す『+Museum』という考え方は、博物館や美術館だけでなく、こどもの遊び場や動物園、水族館など、さまざまな施設をミュージアムとして捉え、いままで乃村工藝社が培ってきたミュージアムデザインの強みを、さまざまな領域へ広げていこうというものです。そこに広がる無限の可能性を考えていくと、いろんなことが面白く感じられて、『ここはこうしよう』『こうすればもっと良い』とビジョンが広がるので、新しいアプローチにどんどんチャレンジしたくなるんです。その過程にとてもワクワクしますね」型にはまらない自由な発想で、新たな文化施設の価値を生み出し続ける稲野辺。そんな挑戦の原動力となるのが、家族の存在だと語ります。稲野辺  「こどもの目線も考えたデザインを心掛けるようになりました。自分のこどもと一緒に施設を回っていると、素直なリアクションをしてくれるので、それが参考になることも。子育てを通じて培われた感性は、より多くの人に展示の魅力を届けるヒントになっていると感じています」今後、文化施設のデザインを担う仲間を増やしていきたいと考えている稲野辺。培ってきた専門的なノウハウをひとり占めせず、たくさんの人と共有したいと話します。稲野辺  「話をすると興味を持ってくれる人が案外いるんです。そういった人たちに、文化施設ってとても面白いジャンルなんだよということを伝え、仲間を募っていきたいと考えています。当社には、一人ひとりの『好き』を大切にする社風があります。興味があること、大事にしたいことをしっかり活かして、キャリア形成できるところが魅力的だと思いますね」好奇心を原動力に、自分らしいキャリアを歩んでいく。そんな働き方を後押ししてくれる環境で、可能性を拡げ続けている稲野辺。ワクワクする楽しさを胸に、これからも文化施設づくりの最前線を走り続けます。 ※ 記載内容は2024年5月時点のものです

新たな出会いがポテンシャルを解き放つ──多様性に富む環境を世界進出の足がかりに

新たな出会いがポテンシャルを解き放つ──多様性に富む環境を世界進出の足がかりに

大阪事業所でデザイナーを務める有元 茜。2019年に中途入社して以来、ショールームや展示会などを中心に幅広い領域で活躍してきました。海外プロジェクトにも積極的に参画するなど、前職での経験を活かしながら現在進行形でキャリアの可能性を広げ続ける有元。乃村工藝社でデザイナーとして働く醍醐味を語ります。 プロジェクトの鍵を握るのは、顧客やメンバーとのコミュニケーション クリエイティブ本部 第二デザインセンターに所属する有元。2023年12月現在、デザイナーとして主に企業系のプロジェクトを担当しています。有元  「担当の8割を占めるのが、ショールームや展示会などの企業系です。加えて、最近は温浴施設などの商業系のプロジェクトにも携わっています」どのプロジェクトにも、デザイナーは初期段階から参加します。打ち合わせに同行してお客さまと折衝しながら、アイデアをかたちにしていくことが有元の役割です。有元  「デザインスキルや最新トレンドをキャッチアップすることも大切ですが、お客さまの要望や想いを汲み取り、的確に捉えることが求められます。プロジェクトの成否を左右するのはコミュニケーションです。何よりもまず、お客さまとの信頼関係構築に重点を置いてきました。コミュニケーションを通して信頼関係が築けていれば、お客さまの本音をダイレクトに聞くことが出来るので、目指すべき方向性が定まり、より適切な提案ができます。それはお互いにとって気持ちよく仕事が進められることにもつながると、常日頃から感じています。お客さまのイメージがまだ漠然としている場合や、方向性がなかなか定まらない場合も少なくありません。そんなときは、感覚に頼るのではなく、ロジカルなアプローチを心がけてきました。プランナーの力も借りながら、リサーチ結果に基づいて理路整然と説明することで、合意形成を図るよう心がけています」一方、さまざまな分野のプロフェッショナルと協働できることがデザイナーの仕事の醍醐味だと話す有元。有元 「私たちの仕事は、多くの専門家の力を結集して完成するものです。『本当にできるのだろうか』と疑問に思うような大規模なプロジェクトでも、各分野から集められたメンバーがそれぞれ知恵を絞り、力を発揮することで実現できるところにおもしろさがあります。また、プロジェクトごとに参加するメンバーはさまざまです。異なる考え方を持つ人との交流を通じて自身の価値観の幅が広がり、成長している実感があります」 幼少期に培った空間創造への関心。キャリアの新たな地平を求めて乃村工藝社へ両親が建築設計をしていた影響で、幼いころから美術やものづくりに関心があったと話す有元。高校生になるころには空間創造の仕事を志すようになり、芸術大学に進学して空間デザインを学びました。有元  「大学入学当初はまだ図面を手描きする時代で、T定規を使って製図版と向き合っていた記憶があります。建築CADを使い始めたのは2年生になってからでした」 卒業後、有元はディスプレイ会社へ。ショールームや展示会などを中心に担当し、デザイナーとしての基礎を学びますが、やがて転職を考えるように。その経緯を次のように振り返ります。有元  「会社の規模が小さいため、ひとりの社員が担う業務量が膨大で、ハードワークが続いていました。加えて、担当するプロジェクトも似通ったものが多かったんです。新しいことにチャレンジする機会がないことに、だんだんと物足りなさを感じるようになりました。新しい環境を探していた私にとって、業界最大手で手がける事業の幅も広い乃村工藝社は魅力的でした。ひと足先に乃村工藝社に転職していた前の会社の後輩に導かれるようにして求人に応募し、現在に至っています」 入社後、前職と同じ分野で活躍する一方、それまで経験のなかった領域にも積極的に取り組んできた有元。デザイナーとして着実にキャリアの幅を広げてきました。有元 「ショールームや展示会をはじめとする企業系の仕事を中心に、飲食店などの商業施設も担当してきました。前職では経験のなかった海外プロジェクトに入社1年目から携わり、5年目からは温浴施設や万博のプロジェクトにも参加するなど、入社前に描いていたようなキャリアが実現できています」 海外案件と温浴施設プロジェクトでの成功体験。新たな挑戦が成長への道しるべに▲「スパワールドホテル&リゾート」2019年の入社後、有元が上長とのチームで初めて担当したのが「国際コンシューマ・エレクトロニクス展2019 Balance of Being(以下、IFA)」と「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー2020(以下、CES)」でした。有元  「IFAは毎年9月にドイツ ベルリンのメッセベルリンを中心に開催される世界最大規模の見本市です。『A Better Life, A Better World』をテーマに幅広い商品を紹介するパナソニックのプロジェクトにアサインされ、一部展示の空間デザインを担当しました。翌年には、IFAと並ぶ世界的な見本市であるCESでもパナソニックのブースに参加し、同様に展示空間デザインを担当しています。いずれのプロジェクトでも、パナソニックのメインコンセプトを空間デザインに落とし込んでいくプロセスに携わりました」これらは有元にとって初めての海外プロジェクト。デザイナーとして大きな成長につながったと振り返ります。有元  「参加当初はプロジェクトの進め方やスピード感の違いに戸惑う場面もありましたが、前職で長く同じお客さまの仕事を担当していた私にとって、新しい人と新しい仕事に関わること自体が新鮮な体験。対話を重ねながら互いの考え方を受け入れ、また受け入れてもらう過程で、自身の価値観が劇的にアップデートされていく感触がありました。また、海外では日本に比べて、より自己主張が大切だと感じました。自分の考えや想いを瞬時に語り、相手に伝える努力を前のめりで進めていくぐらいが丁度良い塩梅だなと。また、海外のお客さま向けには提案資料をシンプルでわかりやすいものにすることを意識するようにしていました。コミュニケーションの面でも新たな学びがあり、とても貴重な経験ができたと思っています」 さらに2023年には、それまで経験のなかった温浴施設のデザインを任されます。有元  「『スパワールドホテル&リゾート』の温浴プールと共通エリアの改装を、ルームチーフと共に担当しました。特にこだわったのが屋外プールのデザインです。ターゲット層と性別も世代も重なるプランナーや営業の助けも借りて、利用者目線を取り入れながら、通天閣を一望できる立地を活かしたインフィニティープールを採用しました。独創的なデザインを実現できたと自負しています。次々にコンペを勝ち取ったことで当初の想定よりも規模が拡大した上、慣れない温浴施設の設計ということもあり、プロジェクトは非常に難航しました。でも、お客さまと私たちのデザインの方向性が一致したこと、社内の制作や設計チームの協力を得られたことなどが幸いし、無事完成に至っています。オープン記念セレモニーではプロジェクトメンバーを代表して壇上に上がり、リニューアルコンセプトについて説明する役割を担うなど、非常に印象深い仕事となりました」  チームワークが生み出す創造性。個の力を集結させ、組織の力に2023年で入社5年目を迎える有元。自身の成長を支えた乃村工藝社の組織風土の魅力をこんな言葉で表現します。有元  「大規模プロジェクトを中心に扱う当社では、複数のデザイナーがチームを組んでプロジェクトを進めます。協力会社の方々を含め、さまざまな分野で活躍する個性豊かなメンバーが協力し合い、ひとりでは決して成し遂げられないものをかたちにしていけることは、ものづくりを担う者として大きな歓びです。また、意欲があれば社歴に関係なく希望するプロジェクトに参加できる環境があるのも、当社ならでは。新しいプロジェクトに取り組むたびに新しいメンバーと出会い、新しい発見や学びが得られるのは非常に魅力的です」そんな有元がいま取り組んでいるのが、大阪・関西万博のプロジェクト。新たな挑戦が始まっています。有元  「万博に関わることは私が入社した当初からの念願でした。現在進めているプロジェクトを成功へと導くことが目下の目標です。同時に、国内だけでなく、海外プロジェクトに取り組むことの重要性を痛感しています。IFAとCESの両案件で直面した英語によるコミュニケーションの課題を克服し、グローバルを舞台に活躍することが長期的な目標です」デザイナーとしてさらなる高みを目指し、有元は新たな可能性を追求し続けます。乃村工藝社だからこそ、自分だからこそ見つけられる答えを求めて。  ※ 記載内容は2023年12月時点のものです

42年間勤務した会社の「ファン」として、社内外に歴史と魅力を伝えていく

42年間勤務した会社の「ファン」として、社内外に歴史と魅力を伝えていく

乃村工藝社のクリエイティビティを支えるライブラリアンとして活動してきた石川 敦子。情報データベースの構築や世の中に通じる乃村工藝社の新たな価値をつくることに尽力、会社へのファンづくりを目指し、社の歴史を伝える‟語りべ”としても活躍中。入社以来一貫して持ち続けた未来を見据えた仕事への価値観を語ります。 アルバイトから社員へ。「会社らしくない会社」が魅力的だった乃村工藝社 大阪事業所の人事総務本部ナレッジサポートルームに所属。情報資料室にて42年間勤務し、2023年3月に退社した石川。今は外部協力スタッフという立場で、引き続き博覧会に関する資料の寄贈受入れ、再整理、管理などの業務を担っています。石川  「乃村工藝社との出会いは偶然でした。当時私は大学生で、図書館司書になるための勉強をゼミで専攻していたんです。そんな折に、大学の友人から『司書を目指している人をアルバイトとして探している会社があるから、やってみないか』と声をかけられたのが出会いでした」任されたのは、床に広げられた7~8,000冊の資料を、空っぽの本棚に納めていく仕事でした。 石川  「建築やデザイン分野の書籍が大半で、驚いたのを覚えています。ジャンルに偏りがある上に洋書も多かったので、公共図書館で使われている日本十進分類法というカテゴライズでは本をうまく分類できず、室長と相談しながら独自の分類を決めていきました」冬休みになると、再度アルバイトのオファーが。その時、同室の女性社員から「もし就職先が決まっていなければ乃村工藝社に来ない?」と声をかけられたことが、石川の就職のきっかけとなりました。石川 「会社の雰囲気や社員の方々の人柄に惹かれていたこともあり、そのまま入社を決めました。でも、当時の私は乃村工藝社という会社についてほとんど知らなかったんです。1970年にあった日本万国博覧会(大阪万博)を12歳で経験し、圧倒的な感動を受けていたのに、まさか乃村工藝社がそのパビリオン展示を手がけていたとは……。内装やデザインなどの業務内容にも、まったく知識がありませんでした」とはいえ、業務内容を深く理解していなくとも、乃村工藝社に漠然とした魅力を感じていた、とも。石川  「思い返せば、当時の乃村工藝社は、良い意味で‟会社らしくない会社”でした。とても会社員とは思えないような雰囲気の人たちが、熱意をもって働いていて、こんな世界があったのかと衝撃を受けました。大学を出たばかりの若い自分であっても、フラットに話を聞いてもらえる環境は、当時にしてはかなりめずらしかったのではないかと思います。勉強しながら何とか仕事を覚えていく日々の中で、私の意識にスイッチを入れてもらえる出来事がありました。ある時、情報資料室に入ってきた社員が『ポンピドゥー・センターが載っている本はどこにある?』って、一言おっしゃられたんですね。その時、私の隣にいた大先輩が、何列目の棚の何段目に入っている本の、大体真ん中ぐらいのページに載っている、と即答したんですよ。あの時、自分もこういうふうになりたい、ならないといけないと強く思いましたね」 オリジナルコンテンツ「博覧会資料COLLECTION」を制作▲  2023年1月に開設された「EXPO GALLERY」(※予約制)業務の中で一番大事な役割は「レファレンス」だという石川。資料室に来る社員から質問を受け、2万冊の書籍の中から最適な資料を案内してきました。同時に、大阪事業所内での成果物を写した竣工写真を収集。大阪事業所内の誰もが便利に閲覧できるよう、環境を整えました。石川  「そんなある日、竣工写真の収集について、チーフデザイナーから『君の仕事は中途半端だ』と言われたんです。いわく、『大阪事業所の中の仕事は、担当者に直接聞けば分かる。それよりも東京本社が何をしているか、支店が何をしているか、それを知りたいんだ』と。ニーズに気づかされて、東京本社や各支店との情報交換に着手しました」 しばらくしてインターネットを使える時代が来ると、竣工写真をデジタルで管理し、社内ネット回線で公開すると同時に石川は、これまでの書籍台帳をデータベース化し、検索しやすい仕組みを整備していきました。次第に、「大阪の石川さんにお問い合わせすれば、答えが返ってくる」と言ってもらえるようになってきたと言います。石川  「けれども、私たちみたいな間接部門、つまり直接利益を生まない部門は、必要性を理解してもらうことが難しいと感じていました。『あの部署はいらないんじゃないか』など否定的に思われない部署になるためにはどうしたらいいのかを自分なりに考えるようになりました」 情報資料室の存在価値を高めたい、と考えた末に石川がたどり着いたのは、乃村工藝社にしかないオリジナルコンテンツをつくろうという決意でした。石川 「1992年に、当社は100周年の社史『ディスプレイ100年の旅』を出版しました。その社史室が、たまたま大阪事業所の資料室の一部にあったんです。私は、傍らからその制作の様子を見ていました。100年史出版後、社史の担当者から『外部監修の寺下 勍(てらした つよし)さんという方がいて、実は40年間にわたって日本有数の博覧会資料を集め保管している方なんだ』と教わり『仕事が一段落したら、資料を一度見せてもらいに行きなさい』とも言われました。私は、これだとピンときたんですよ。博覧会の資料は、社業の根幹にも関わるもの。まさしくオリジナルコンテンツとして整えていくべきものだと思って、上司と一緒に資料を見せていただくに至りました」寺下さんの貴重な資料の数々を目の当たりにし、石川はいたく感激。覚書を交わし、2tトラック2台分の量もあるそのコレクションを博覧会資料として乃村工藝社へと寄贈いただけることが決まりました。これが当社オリジナルのコンテンツ「博覧会資料COLLECTION」のはじまりです。石川 「コレクションは膨大な量がありましたから、整理をしていくのは本当に大変でした。資料の目録は寺下さんの頭の中だけにあったので、まずは全容を理解するところからスタート。公式記録、写真帳、絵葉書にメダル。分類していくにも、全ての資料を一度確認してからでないと、そもそも、カテゴリーを決められません。そこで、全てを確認してからデータベースをつくりはじめました。完成した時に初めて分かったのは、全部で1万点弱もあったということでした。寄贈いただく際に寺下さんから出された唯一の条件は、資料をしっかり世の中に役立ててね、ということ。だからこそ、利便性の高いデータベースとして管理し、社内外からアクセスできるかたちで公開しようと心に決めていました。最終的には寺下さんから『自分ではこれはできなかった。あなたのところへ寄贈してよかった』とのありがたいお言葉をいただくことができました」(参考:ノムログ「バトンタッチしうるモノ -国内博・万博と博覧会資料COLLECTION-」 コレクションを散逸させず、後世にしっかりバトンタッチしていきたい博覧会資料を整備したことは、石川のキャリアにとって、とても大きいことでした。石川  「『博覧会資料COLLECTION』を公開したところ、外部からのお問い合わせがどんどん増えたんです。国内外の研究者からは資料を見たいという問い合わせが来ますし、メディアからは画像提供依頼の連絡を受けるようになりました。情報資料室は、いち企業内図書室としての機能を超え、社外窓口のひとつのように変化し、私自身、関わる仕事が大きくスケールアップした感覚があったことを覚えています」寺下さんが40年間にわたって集めたコレクションの数々。世の中に役立て続けるというミッションを胸に、石川は、これからもひたむきに仕事に取り組みます。石川  「2025年の万博メンバーの1人に、印象的な言葉をもらいました。それは『未来は変えられるけれど、過去は変えられない。博覧会資料をこれだけちゃんと蓄積したという過去は、もう変わることはないんだ』と。仮に、同業他社が似たようなことをしたいと思ってもゼロから始めるしかない中、当社にはすでに20年ほどの蓄積があるのです。大きな強みですよね。今の社員の方、特に若い人たちは、博覧会や万博のことをご存知ない方もたくさんいると思います。まずはこの資料を見て、自分が所属する乃村工藝社という会社のことをもっと知ってほしい。そして、会社のことを自慢に思ってもらえたらうれしいです。コレクションを散逸させず、後世にしっかりバトンタッチしていきたいと思っています」  勤続42年。交わした言葉や人とのつながりが、大事な宝物▲ イベント学会研究大会での発表(2010年)社外の人と接する機会が増えてきたことで、石川は、学芸員資格を取ろうと決意。50歳を超えていたタイミングで、資格を取得しました。2012年、乃村工藝社120周年の時には社史編纂部に入り、さらに会社の歴史を深く知ることに。以降、人事・総務部門から依頼を受け、中途採用の社員や外部役員などに定期的に乃村工藝社の歴史を語っています。目指すのは「乃村工藝社のファンづくり」です。石川  「42年間、乃村工藝社と関わってきました。そして、いつの間にか私自身が乃村工藝社のファンになっていました。創業者の乃村 泰資さんは、無理難題を言われても決して『できません』とは言わない人間でした。『こういうかたちでなら実現できそう』と、常に代案を出していたと言います。私が入社したころの4代目社長・蟻田 栄一さんも、経営者というよりデザイナーに近いような、すごくクリエイティブな方だったように思うのです。そういった、好奇心旺盛な歴代社長たちの人柄を、今も魅力的に感じています。そんな社長の人間性が、会社全体にも広がっていると思います。今いる社員たちの方々は、どんなに難しい状況も果敢に切り抜け、絶対にやりきる人ばかり。みんなが『乃村工藝社レベル』の仕事を追求しているのを感じます。 私は資料室に長く務め、数多くの人とお会いしてきました。交わした言葉やそのつながりは、人生の宝物です。『ありがとう』『助かった』などの言葉は何よりの励ましになりました。 万博研究会に参加したのを機に、2万字にも及ぶ論文執筆依頼に挑戦したのも、私にとっては予想以上の展開でした。ありがたい限りです。 アルバイトとして入った当初に比べて、乃村工藝社はずいぶん会社らしい会社になりました。でも、一人ひとりにすごく個性があり、それが尊重されているところはずっと変わりません。これからも乃村工藝社の1ファンとして、誇りを胸に働いてまいります」振り返ってみればひょんな縁で乃村工藝社に入った石川。目の前の課題に誠心誠意取り組んできた今、人生が鮮やかに彩られてきたのを感じています。※ 記載内容は2023年12月時点のものです

生み出した発想が商品になる。心の変化を生む「顧客体験」を大切にするデザイナーの信念

生み出した発想が商品になる。心の変化を生む「顧客体験」を大切にするデザイナーの信念

ホテル市場を中心に担当し、ルームチーフを務める井上 裕史。利用者の心の変化を生むような「体験」を第一に考えるデザインが、顧客の心を掴んでいます。デザイナーでありながら家業の神職なども務め、自身の経験を個性として仕事に活かす井上が大切にしている価値観にせまります。 最初に考えるのは「体験」。体験を作り、デザインへと昇華させるクリエイティブ本部 第一デザインセンター デザイン4部に所属する井上。2007年に入社し、2017年からはホテルや地域活性化のプロジェクトを主に担当しています。井上  「ストーリー性や顧客体験を重要視するホテル事業者と仕事をすることが多いです。例えば、星野リゾート様は『界 加賀』から仕事をスタートし、OMOブランドの1号店となるOMO7 旭川も担当しました。2021年には株式会社ARTH様のお仕事で、伊豆にある古民家を『LOQUAT西伊豆』というオーベルジュ(宿泊施設を備えたレストラン)にコンバージョンするお手伝いもしました」ホテルのデザインは、まず「顧客体験」を考えることが井上のこだわり。井上  「空間デザインだけの魅力で集客をすることは、なかなか難しいことです。私自身が宿泊するときも、内装よりもさまざまな体験やスタッフと話せた回数で満足感を得ています。『OMO7旭川 by 星野リゾート』を担当したときはスタッフとお客さまがつながれるような体験を考え、それを空間にしました。ご当地のウェルカムドリンクでおもてなしできる北海道土産の定番である木彫りの熊のような蛇口を作るなど、空間の中で体験につながるような仕掛けを入れていくことで、滞在自体が豊かになり満足度が高まると考えています」思考の起点は井上自身の体験です。自分の感覚を信じ、顧客体験を組み立てています。井上  「ホテルではペルソナ(典型的なユーザー像)を設定し、例えば『30代のカップルが泊まるだろう、その人はこんな趣味があって……』といった想定をしますが、その通りの人だけが来るわけではありません。ペルソナと実際に来る人はズレが生じると思っているので、それよりも、自分や家族が泊まって『楽しい』と思えるホテルは誰が泊まっても楽しいと感じるだろうなという考えを大切にしています」また現在、東京藝術大学で非常勤講師も務め、実家の岡山にある神社では神職にも携わっている井上。複合的な働き方を「おもしろい」と捉える社風の中、「会社員である以上に、生き方がデザイナーであるべき」という自身の考えを体現しています。井上  「年末年始などは岡山にある実家の神社に戻り、後継者として奉仕をさせてもらっています。2018年には神職の資格を取得するために1年間休職しました。当時の上司から『これからの社会は働き方も自由になるから、岡山でデザインをしながら神職に携わる、そんなデザイナーがいても良いと思うよ』と言ってもらったことを覚えています。デザイナー一人ひとりの生き方がそのまま仕事のアウトプットに直結し、自分の変わったキャリアを個性としておもしろがってくれる会社だと感じていますね」 「一緒にやろうよ」というデザイナーの言葉に心を動かされて入社学生時代は広島工業大学環境デザイン学科で建築を学び、東京藝術大学大学院ではデザインを専攻し、インテリアから都市デザインまで幅広く知識を習得。就職活動中は様々な業種の面接を受け、最終的に乃村工藝社へ入社した決め手は「面接官の言葉」でした。井上  「メインの面接官がデザイナー3人で、まちづくりに関する作品のプレゼンテーションを行った後、現在弊社のエグゼクティブクリエイティブディレクターである鈴木恵千代が『俺もこんなまちづくりやっているんだよ。一緒にやろうよ』と声をかけてくれました。一緒に働く仲間を本気で探している会社なのだなという印象を受け、デザイナーとして働くというイメージがついたので、入社を決めました」自分の作品作りの延長線上に乃村工藝社の仕事があるのだろうと直感した。2007年の入社後は企業文化系の案件を取り扱うCCカンパニー(CC:Creative Communicationの略)に配属されました。井上  「配属先では博物館、展示会、企業ショールームなどの情報を発信する施設づくりに携わっていました『情報をどう伝えるか』という思考での空間づくりを10年ほど行い、2016年にはジュニアローテーション制度で中部支店に異動。そこで商業系である星野リゾート様のプロジェクトを担当しました」最初に井上が担当した星野リゾートのプロジェクトは当時顧客満足度が伸び悩んでいた「界 加賀」の大浴場のリニューアル。企業文化系からキャリアをスタートした井上は、ほかのデザイナーとは異なる視点で提案を行いました。井上 「大浴場をいくら格好よくデザインしても顧客満足度は上がらない、というプレゼンテーションを行いました。顧客満足度はお客さまの会話がどう生まれるかで変わると思っており、『男湯はどうだった?』『この地域は九谷焼が有名なんだってね』など会話が自然と生まれる空間づくりが重要です。『今回は会話の数をいかに増やせるかという点に焦点をあて、私たちはデザインします』と提案したところ、『おもしろい企画書だ』と星野代表が大絶賛してくれたのです。それをきっかけに、いまも継続して星野リゾート様のプロジェクトを担当しています」 お客様の満足度を高めるための、ホテルデザインを提案▲ 「OMO7旭川 by 星野リゾート」多彩なプロジェクトに携わってきた中で、井上の心に強く残っているのが2018年の「OMO7旭川 by 星野リゾート」と2021年の「LOQUAT西伊豆」。OMO7旭川は「遊び心やユーモアでテンションが上がるおもてなしにあふれたホテル」がテーマとして出され、それに合わせて企画を提案しました。井上  「テンションの上げ方はさまざまなので、ホテルの各所に仕掛けを作る提案をしました。例えば、旭川は木の産地なので、チェックイン時にキットを受けとって木彫りのスプーンを作り、翌朝そのスプーンで朝食を食べる。すると、味がますますおいしく感じると思うのです。そのような仕掛けをたくさん作り、お客さまの満足度を高めたいという提案をしたところ、コンペで採用いただき、設計に入ることができました」苦労したのは「お客さまの要望の根っこをいかに想像して、答えを出すか」ということ。井上  「プロジェクトが進行する中で、ご担当者さまから『とくにレストランのデザインを変えたい。御社の提案はスープで例えるとコンソメスープです。私たちが作りたいのは豚汁です』とお話をいただきました。お客さまが思う豚汁とは何なのかを私たちなりに解釈し、いろいろなものを混ぜても空間のベースが変わらない、使い勝手が良い空間が求められていた答えなのだと気づき、デザインを大胆に変更しました。現在では私たちが残したデザインの余白で、スタッフがどんどんアイデアを出して楽しいホテルへと進化しているようです」「LOQUAT西伊豆」では古民家をコンバージョン。計画段階では「いかに完成形をイメージして説得できるか、という点が勝負の分かれ目でした」と振り返ります。井上  「今増えている古民家のホテルは、ほとんどが壁面を仕上げ直しています。しかし私は、尊敬する岡田工務店の岡田さんから『いかに建物の記憶を残すか。ちょっとでも残せるところを残す工夫をすべきだ』というお話を伺ってから、『一見、綺麗に見えない意匠でも、この記憶を少しでも残すことがお客さまの滞在満足度につながり、且つスタッフがお客さまに話せる話題の種になります』と言い続けました。代表やスタッフからは『汚れているように見えるといけないから土壁を全部塗り替えてほしい』と要望を受けましたが、塗ったら商品価値が失われてしまうことを伝え続け、最終的に納得してもらいました。結果としてスタッフとお客さまとのコミュニケーションも増え、ほかの古民家との差別化が図られる形に。今やリピーターも絶えず、予約がとりにくい人気宿となっています」 体験を重視する考え方をベースに、多業種で経験を活かす文化施設、企業系のショールームや展示会、商業系ホテルなど、複数の市場を横断し、経験を積んできた井上。今後はその経験を活かし、業種を絞ることなく力を発揮します。井上  「これをやりたい、というわけではなく、どのような仕事が来ても問題を解くのが楽しいと思っています。今はシニア向けのレジデンスの設計や地方の遊休地の活用などにも携わっており、培ってきたノウハウを用いて社会貢献をすることが目標です。例えば、シニア向けのレジデンスであれば、街に出かける仕掛けを作ることで、歩く機会を増やして健康寿命が伸びることも期待できます。ジャンル問わずノウハウをうまく社会に貢献できるようにすることは、ルームチーフとしても意識している点です」井上はクリエイティブ本部の新入社員研修も監修。発想力を鍛えると、仕事自体が楽しくなってくると話します。井上  「『コーヒーを飲む場所をデザインして欲しい』という仕事を依頼されたとき、何も考えずに作ると今好調な大手コーヒーチェーンのような雰囲気の良いデザインになると思います。でも、ここで大切なのは『本当においしいコーヒーだと感じる瞬間とはどういう状況なのか』という根っこを考えること。それはとても寒い日に外で飲むコーヒーかもしれないし、子どもが淹れてくれたインスタントコーヒーかもしれません。根っこまで考えると、大手コーヒーチェーンのようなデザインにはならないはずなのです。そういった人工知能では導けないアンサーをデザイナー自身が自分の気持ちから生み出すことができなければ、近い将来、デザイナーの仕事は完全になくなると思います。でも、自分の気持ちから出た発想やマインドによって生まれたものは、否定のしようがなく、共感してくれる人がきっといるはず。生み出した発想がそのまま商品になるので、『私も体験したい』『行きたい』と思われる発想ができることが、デザイナーの責務です」目に見える部分だけでなく、その背景にあるストーリーなどを重視してデザインしている井上。「発想力=商品力」を武器に、ほかとは一線を画すデザインを生み出し続けます。 ※ 記載内容は2023年12月時点のものです 

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