本プロジェクトは建材や内装素材から排出される「SCRAP」を「FURNITURE」として補完・展示し、再生素材としてリユースし、地球に還元するアップサイクル活動です。環境省の発表によると、令和2年度の日本の産業廃棄物の排出量は年間3億7,382万トン※にものぼり、1日当たりに排出するスクラップは100 万トン近くになります。日々デザイン業務の中でさまざまな素材に触れている私たちクリエイターこそが、限られた地球資源の再生利用について社会や地域に率先して発信していく責務があると考えました。社内の若手クリエイターでチームを編成し、社会貢献活動としてプロジェクトを企画・運営しています。再生ビニールを使用した透明表皮に粉砕加工した廃材を家具として封入・補完し、アート展示調の表現にてメッセージ訴求のための展示を行い、国内外のオフィスや公共空間を巡回していきます。一定期間の展示を経てから再度、内装資源として内装・建築現場に素材を還元し、また次の廃材を封入・補完・展示していく巡回型のサステナビリティ活動に関連したプロジェクトとなります。メッセージをより多くの人びとに届けるために、協賛企業を募るローンチ展示を自社オフィスのエントランス空間で行い、多くの協賛企業や地域の人びと、教育機関からの賛同を得ています。日常で目にすることのない「内装廃材」を「見て・知って・触れて」もらうことで、より良い未来と持続可能な社会について考える「きっかけ」となるように、誰もが直感でメッセージを感じ取ることのできるインスタレーション的発想での展示を行っています。 ※出典:環境省「令和2年度総排出量」