千里中央公園再整備にかかる活性化事業として、旧公園管理事務所の建築・内装・ランドスケープをリノベーションし、千里中央公園について地域住民と共に考え、共につくる施設を計画しました。
当社では、コンセプトであるPLAY 1OOORE SCENESの「3つのO」(Open・Ordinary・Organic)の考え方をベースに、公園ならではの体験価値を楽しめるカフェ「SEN℃」、ミニショップ「パークローソン千⾥店」、コミュニティスペース「LABO」の企画協⼒、デザイン・設計、施工、公園活性化事業企画・運営を行っています。
地域住民と共に行う取り組みとしては「色をみつけて、色をつくる」「たてもの丸ごとぬる」のイベントの開催・運営を通じて、公園内で見つけた色でラボ棟の外壁を彩り、ここにしかない価値を創出しました。
完成形ではなく、これからも地域の方々と共につくり続けていく余白を残したデザインを行うこと。また、閉鎖され老朽化した施設を活かし、開かれた場にすること。50年以上の歳月を経て育成してきた木々や公園の風景など、現存する価値を最大化すること。以上のご要望がありました。
何⼗年もの間ここにあり続けた場を⼤切にし、千⾥の⼈々の活動の軌跡が残り、⼈々の記憶に残る場へ。公園や地域と共に成⻑する場となること、公園独自の価値づくりと住民参加の取り組みを通じて、ここにしかない魅力的な場をつくることが重要だと考えました。
そのため、コンセプトの3つのO(Open・Ordinary・Organic)から想起した「余⽩」「共創」「不変」「⾃由」という4つのワードが、施設デザインや施設整備後の場のあり⽅における価値と設定しました。
■建築・ランドスケープ「ここにある魅⼒を活かし、地域と寄り添う情景をつくる」
・50年以上の歳⽉を経て育成してきた⽊々や、窓から⾒える公園の⾵景など、この場にしかない価値を⽣み出せる既存の魅⼒と新たな設えを有機的に整備し価値を最⼤化すべく、リノベーションのデザインに取り組みました。
・外部空間は、豊中市や造園設計者とも協議を重ね、周辺地域の植⽣に近く、⾵通しの良い雑⽊林を既存利⽤することとしました。その中にあるデッキ空間は、⼩さいながらも豊かな森林への没⼊感を出し、カフェで提供する独⾃の⾷空間の体験価値を創出しました。外壁は森林の⾵景に溶け込んでいけるように、エージング塗装を施しています。
■インテリア「内外をつなぎ、⾃然と調和した多様なシーンを創り出す」
・カフェの⻄側の外壁には、室内外をつなぐ⼤型開⼝部を新設しました。その開⼝部に⾯する客席では、⽊々が⾵に揺れる様⼦や⽊漏れ⽇を感じながら、⾷事を楽しむことができます。オープンキッチンは、炭⽕調理の魅⼒を引き⽴てる⼀枚板の杉材カウンターを設け、銅⾊のフードや炭⼊りモルタルの仕上げなどを採⽤しています。
・ローソンは、⼤型のミラーで公園の⾵景を映しこみ、公園内にある⻘空コンビニのような体験を⽣んでいます。各所に地域材も使用しています。
・コミュニティースペースは、地域の⽅々と“共につくる場”として、多様なシーンに対応できる可変的な家具で構成しています。また、外装はアーティストの中島⻨さんや地域の⽅々と共に、公園内にある⾊を探し⾒つけた⾊で塗装するワークショップを通して共創しました。
■活性化イベント 企画・運営「みんなでつくる」
・開業前には、千⾥中央公園を表現する活性化イベントの⼀環として地域の⽅々と公園の⾊を探し、その⾊をラボ棟全⾯にぬるイベントを開催しました。
・開業後も地域の方々とともに共創しながら施設をアップデートしていくために、当社の強みを活かした活性化イベントを主催するなど、継続的にかかわりを続けています。
- オープン
2023
- 所在地
大阪府
- クライアント
千里中央公園パークマネジメント株式会社様
- ソリューション
調査 、企画・基本構想 、デザイン・設計、サイン・グラフィックデザイン 、テナント内装設計 、建築設計、設計監理 、内装監理 、什器制作 、制作・展示施工 、制作・内装施工 、制作・建築施工 、PR業務、住民参加イベントの企画・運営
- 受賞
「第57回日本サインデザイン賞」関西地区賞
「第42回ディスプレイ産業賞2023」奨励賞(1.文化・公共施設部門)
「日本空間デザイン賞 2023」LongList(09.公共生活・コミュニケーション空間)
「第39回都市公園等コンクール」審査委員会特別賞
「第12回みどりのまちづくり賞」花博記念協会会長賞
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