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あらゆる人の想いをかたちにしていく──空間づくりをリードする制作管理の仕事術

2013年入社の辰田 修平。ディレクター職(制作管理)として、現在は駅ビル型ファッションビルなど大型商業施設の制作管理に携わっています。若手のうちから裁量権を与えられ、入社から10年のあいだに幅広いカテゴリーのプロジェクトを数多く経験してきた辰田。ディレクター職の醍醐味、乃村工藝社で働く魅力を語ります。

 

「できません」とは言わない。誰もが納得のいく最適解へと導くことが制作管理の醍醐味


営業推進本部 第一事業部 プロダクト・ディレクション2部に所属する辰田。2023年11月現在は、主任として主に大型商業施設を担当しています。

「調査・企画・コンサルティング」「デザイン・設計」「制作・施工」「運営・管理」と大きく4つに分けられる工程のうち、辰田が担うのは乃村工藝社の中でも大黒柱と言うべき制作・施工。プロジェクトの初期段階から実際に空間をつくり上げるところまで、幅広い業務に関わっています。

辰田  「制作担当なので、デザイナーが描いたデザインを実際に“空間”として具現化するのが仕事。見積りを作ったり、納期に間に合うよう施工計画を立てたり、現場をディレクションしたりと、プロジェクトを実現まで導くのが主な業務です。


図面だけではわからないこともあったり、現場では予期しないことも起こるもの。現況にあわせて素材の変更を提案したり、スケジュールを組み替えたりと、その都度、擦り合わせや調整を行うのも制作管理の役目です。


一方、プロジェクト獲得に向けて、商談の場に同行して技術的な観点から説明を行うなど、営業と一体となって動くことも。プロジェクトの始まりから終わりまでを見据えた活動をしています」

良いものをつくるためには、各所と密に連携することが欠かせません。デザイナーの想いを尊重しながらお客さまにも寄り添うために、辰田には大切にしてきたことがあります。 

辰田  「心がけているのは、『できません』と簡単には言わないこと。難しいことを承知の上で高いハードルを一つひとつ克服しながら、すべての関係者の想いをかたちにしていけたらと考えています」

そうやって代案や変更を提案しながら調整を重ね、最適解を見つけることが制作管理の醍醐味でもあると話す辰田。仕事のおもしろさについてこう話します。 

辰田  「デザイナーにはデザイナーの考えやこだわりがありますし、制作管理としては安全や品質を担保しなければなりません。お客さまにはコストや期日がありますし、大型施設になれば、他の工事会社もプロジェクトに参加します。全ての関係者がいつも同じ方向を向いているわけではないので、歯車が噛み合わず、うまく先に進めなくなることも少なくありません。


そんなとき私たちがあいだに入って調整することで、足並みが揃い、たちまち案件が進み始めることがあって。そのような瞬間に立ち会えたときは、確かな手ごたえを感じますね」

 

成長機会を求め乃村工藝社へ。2年目に全国区アパレルの店舗改修を担当し、成長を実感

▲NEWoMan横浜

学生時代は建築設計を専攻していた辰田。就職活動中、現場を知らずに図面を引くことに抵抗を感じるようになり、制作志望に。最終的に乃村工藝社を選んだのは、成長機会があることに惹かれたからでした。

辰田  「建築業とディスプレイ業、それぞれを手がける会社から内定をもらって迷っていることを乃村工藝社の面接で打ち明けたところ、当時役員だった現在の社長から、『若いうちから大きな仕事ができるのがディスプレイ業のおもしろいところだ』とアドバイスをいただきました。


建築業界では、ひとつの施設をつくるのに10年もの期間をかけたり、100人以上の人が関わるケースもあります。一方、ディスプレイ業界では、工期が1カ月や1日など短期間の場合も。早くから大きな仕事に関わる機会があり、責任ある立場を任されるところに魅力を感じて入社を決めました」

入社後、希望がかなって辰田は制作管理を担当することに。個人宅マンションの改装や有名ホテルの客室改修に携わった後、2年目に大きなプロジェクトを任されます。

辰田  「全国展開するアパレルショップがロゴサインを刷新するのにともない、店内のイメージもアップデートしたいということで、北海道から九州まで約40店舗の改装を担当しました。


スケジュールがタイトで、早くてひと晩で作業を終えなければいけないことも。しかも、鹿児島の次の日は広島という具合に、後戻りができず失敗が許されない状況でした」

実際、図面を持って現場を訪れてみるとさまざまな問題が。対応に追われながらも、辰田は無事に大仕事をやり遂げます。

辰田  「事前に現場調査をした上で計画を立てる必要がありました。トルソーと位置がかぶることが判明しロゴサインを貼る場所を変更しなければならなかったり、下地がないために大きなパネルを用意する必要があったり。毎日が不安との格闘でしたが、上司や先輩に支えられながら、どうにか無事に終えることができました。


工期を進めるごとに試行錯誤を重ねて新しいことにも挑戦し、1期目にはできなかったことが2期目にはできるようになるなど、成長を実感できたプロジェクトでした」

そんな辰田が主任に昇格したのは6年目のこと。同年、新築された駅ビル型ファッションビルであるNEWoMan横浜を担当。いまにつながる学びがあったと言います。

辰田  「私にとって初めての大型プロジェクト。こなすべき仕事量が多く、それまでひとりで担当してきた業務を10人ほどのチームで担う必要がありました。


チームで作業する難しさとおもしろさを経験できた案件です。さまざまな人がさまざまな領域を担当しながら作業を進めていく上で、協力体制を組んだり、チームづくりしたりする面で大きな学びがありました」

 

現場所長として東急歌舞伎町タワーを担当。目指したのは楽しく仕事ができる職場づくり

▲東急歌舞伎町タワー 2階「新宿カブキhall~歌舞伎横丁」

入社9年目となる2021年から2023年にかけて、辰田は東急歌舞伎町タワーの新築工事を担当。初めて現場所長を任されます。

辰田  「どのプロジェクトでも、現場で起きる問題を一つひとつ解決していくのは同じ。所長になったからと言って仕事内容に大きな変化はありませんが、もし自分が判断を誤れば、乃村工藝社が判断を間違ったことになります。常に正しい意思決定ができるよう努めました」

また、現場の責任者として、辰田がとくに意識したと話すのがメンバーとの関係性の構築。風通しの良い職場づくりをめざしました。

辰田  「20人以上いたメンバーの中には初対面の人もいたので、メンバーの誕生日を祝う名目で懇親会を開催することにしたんです。20人もいれば毎月誰かの誕生日があるので、メンバーが定期的に顔を合わせる機会をつくれますから。


私がいつも心がけているのは、誰もが楽しく仕事ができる環境づくり。メンバー同士の仲が良ければおのずと現場事務所の雰囲気が良くなり、思っていることやSOSを発信しやすくなります。メンバーが互いを知ることで進んで助け合い、問題の早期解決につながればという想いがありました」

こうした組織づくりが功を奏し、プロジェクトは無事成功。チームワークの勝利でした。

辰田  「メンバーが新型コロナウィルス感染症にかかり、突然1週間ほど抜けてしまうような事態も頻発しましたが、互いの穴を埋め合えるようなチームになっていて、深刻な事態に陥ることはありませんでした。相互補完できる関係性ができていたことが、プロジェクトが成功した大きな要因だと思います」

同プロジェクトは数多くの建築雑誌に取り上げられるなど、業界で大きな注目を集めることに。一方、こんな副次的な効果もありました。

辰田  「このプロジェクトの後、別の現場にサポートとして入り、そこで東急歌舞伎町タワーで現場所長をしていたことを伝えたところ、関係者にすぐに納得していただけたんです。実績が信用につながり、とても良い関係を築くことができました」

 

速く、そして深く学べる。乃村工藝社だからこその成長の加速度と深度


制作管理に携わって10年になる辰田。いまの仕事のやりがいについてこう話します。

辰田  「ディスプレイ業界が手がけるものの多くは一点物で、制作管理の仕事に正解はありません。工期や安全性、品質、コスト、お客様の要望など、いろいろな問題をクリアしながら試行錯誤を重ね、どうやってかたちにしていくかを考えるところにおもしろさを感じます。そうやってつくったものが空間にピタリとはまり、お客様に満足いただいたり、オープン後に多くの人で賑わったりしているのを見たときは、感慨深いものがありますね。


また、多くの人と接する機会があるのも制作管理の特徴です。素材メーカー、エンジニア、メディアクリエイター等のプロの方々など、多くの方と接するだけでなく、新しい人と知り合う機会も少なくありません。そうやってネットワークが広がるごとに知見が深まると同時に、助け合える人が増えていくことも、この仕事の醍醐味のひとつだと思います」

そんな辰田のいまの目標は、引き続き制作管理として大型商業施設をはじめとした商環境をリードしていくこと。一方、中核的な存在として、若手の育成にも意欲的です。

辰田  「これまでの大型プロジェクトで培ってきた知識やノウハウを活かして、さらに新しい挑戦ができたらいいですね。また、若手と一緒にプロジェクトに参加することも増えてきたので、彼ら彼女らが楽しいと思えるような場面をつくってあげたい気持ちがあります。仕事のおもしろさを知れば、おのずと自主性が生まれ、仕事に前向きに取り組めると考えているからです」

辰田が入社からこれまで、実に幅広いプロジェクトに携わってこられたのは、業界のトップランナーである乃村工藝社だからこそ。そこに同社で働く最大の魅力があると言います。

辰田  「1年で10件以上の案件を経験できることもあるなど、建築と比べるとプロジェクトの回転率が早いのがディスプレイ業の特徴です。また、少人数で関わることが多いため、与えられる裁量権が大きく、それだけ成長スピードも早いと思います。

NEWoMan横浜にしても、東急歌舞伎町タワーにしても、取り組み甲斐のある大型プロジェクトに携われて、実績が名刺代わりになるのも乃村工藝社ならでは。当社の看板があることで仕事がとても進めやすいですし、制作管理として理想的な経験が積めている実感があります」

※ 記載内容は2023年11月時点のものです

辰田 修平(たつた しゅうへい)
 

大学院で建築設計学を専攻し、2013年 乃村工藝社入社。ディレクター職として大手ホテル客室、大型商業施設、オフィスなど様々な分野の制作管理に携わる。業務と並行し一級建築士・一級施工管理技士の資格も取得。近年は大型商業施設等の現場所長を務めるなど、活躍の幅を広げている。

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