空間創造によって
人々に「歓びと感動」を届ける

乃村工藝社
WE ARE NOMURA

多彩なキャリアが今に活きる。感覚と実感を武器に空間をつくるプランナーの仕事

建築学科を卒業後、ミラノでデザインを学び、映像制作・プロダクトデザイン・書籍編集など多彩なキャリアを築いてきた横田 智子。2018年に乃村工藝社へ入社し、現在はプランナーとして主に子ども向け施設の企画・体験設計に携わっています。人の普遍的な感覚や実感を大切にする横田の仕事哲学に迫ります。

感性こそが最高の設計図。体験の実感を空間の企画に込めるプランナーの仕事

横田が所属するのは、クリエイティブプロデュース本部 プランニングセンター 企画プロデュース2部。主に企業コミュニケーション(ブランドコミュニケーション)に関わる案件を担当する部署で、横田はプランナーとして活躍しています。

「プランナーの仕事は、プロジェクトの川上から川下まで一気通貫で携わることが多いですね。例えば、ミュージアムのような施設の新設案件であれば構想づくりから参画し、コンセプトが決まったらエリアごとの展示設計、グラフィックや映像の内容検討、体験型コンテンツが必要なら外部パートナーと共同で制作するなど、すべてに並走します。長いプロジェクトでは、スタートからゴールまで2~3年かかることもあります」

現在横田は、多様なバックグラウンドを持つ8名のメンバーをマネジメントするルームチーフも務めています。

「メンバーはプロジェクトの基本構想が得意な人、文化施設の企画・設計のプロフェッショナル、オフィス空間づくりに長けた人など個性豊かな顔ぶれですが、『コミュニケーションや場づくりが好き』という共通点があると思います。得意分野やアウトプットの手法が異なるので、誰が・どの案件に・どう関わるのが最適か、を見つけてお任せしたり、一緒に取り組んだりしています」

そんな横田が仕事をする上で特に大切にしているのは、「自分自身の実感と体感」です。

「多くの人が空間に対して『なんだか心地いい、またここに来たい』と感じること、幸せな気持ちになれることには、共通して存在する普遍的な要素があるはずだと信じています。その感覚値を大切にするために、さまざまな場所を訪れては感性が動いたり、体験してポジティブに感じたことを企画に取り入れることで、リアルで説得力のある提案ができると考えています。

人の感覚を大事にしながら、ただし偏りすぎないように、時には仲間のフィルターを通したり、お客様のご意見をお聞きしたりして、より良い提案ができるように意識しています」

好きを追い求めた"エゴなキャリア"。多彩な経験が乃村工藝社で一本につながる

建築学科を卒業後、デザインを学ぶためにミラノのドムスアカデミーに留学した横田。ここで「デザインとは何か?」という概念や本質を深く掘り下げる経験をしました。

「日本の学校では、建築やインテリア、グラフィックなど領域を分けて学ぶことが多いのですが、ミラノでは何か形をつくることもデザイン、プロセスや戦略も仕組みもすべてデザインのひとつ、という考え方でした。デザインという言葉の幅が大きく広がり、『クリエイティブのフィールドってこんなにも広いんだ、もっと自由に考えていいんだ!』と、感性が開くような衝撃を受けました」

帰国後は大手映像・イベント制作会社にデザインプロデューサー候補として就職。そのキャリアを皮切りに、世界的デザイン事務所のディレクター職、建築専門出版社での書籍編集、ブランディング事務所でのVI(ビジュアルアイデンティティ)全体のデザインマネジメントと、多彩な領域を渡り歩いてきました。

「振り返ってみると、本当に好きなもの・興味のあることを追い求めてきたエゴなキャリアです(笑)。『クリエイティブな仕事がしたい』という軸はありましたが、ミラノでデザインは幅広い概念だと学んだことで、自分が手を動かすことにはこだわらず、誰かのサポートやアイデアを出す役割、チームでつくり上げる仕事など、いただいた機会に応じていろいろと挑戦してきました。また、自分の感性が揺り動かされる仕事かどうか、クリエイティビティが高い環境かどうかも、仕事を選択する時にはこだわりました」

そして2018年、横田は子どもの誕生を機に再び転職を決意。これまでのさまざまな経験を活かせる仕事を探していたところ、乃村工藝社のプランナーとして採用されたのです。

「入社後は、想像以上に幅広い仕事に携わらせてもらいました。海外の大規模開発の基本構想から複合ビルの活用方法の提案、アートイベントのPR企画、企業の見学施設の冊子作成など——毎回まったく異なる課題と向き合い、まったく異なる感性や頭脳を使ってアウトプットするのがこの仕事の面白さです」

子育て中の「実感」を活かして取り組んだ、2つの子ども向け施設のプロジェクト

▲積水ハウスが手がける、子どもたちの感性を育む住育エデュテイメント施設『JUNOPARK』  撮影:ナカサアンドパートナーズ

近年、横田が主に担当したのは、子ども向け施設の企画・体験設計です。2025年には積水ハウスの住育エデュテイメント施設「JUNOPARK(ジュノパーク)」と、静岡県掛川市の屋内遊び場「mirocco(みろっこ)」の2施設がオープンしました。

「JUNOPARKは、積水ハウスが『子どもたちの感性を育む体験を提供したい』と企画した住育エデュテイメント施設です。1階は地域の人々が利用できるカフェ・ライブラリー、2~4階は有料の体験エリアで、私たちは各フロアのテーマを体験プログラムや空間へ落とし込む役割を担いました。

社内外合わせて約50名が関わる、2年半がかりのプロジェクトで、『この体験は子どもたちにとって本当に楽しいのか?』を徹底的に考え抜き、プレ検証のときには近隣小学校の児童を招いて実際に体験してもらいました。検証と改善を繰り返したことで、今までにない施設ができたと思っています。受け身で学ぶ施設ではなく、子どもが遊びながら学び、さまざまな気づきや感性を育むきっかけとなる場所を、社内外のプロジェクトチーム全員でつくり上げることができました」

一方のmiroccoは、掛川市のプロポーザル案件で、設計・施工、オープン後の運営まで受託するDBO(Design Build Operate)方式で受注。施設の在り方やゾーニング検討から横田が携わり、施工後の運営までを見据えて企画と体験の設計をしました。

「こだわった仕掛けのひとつが、内装材の廃材やサンプルを子どもたちが触って遊べるコーナーです。カーペットや壁紙、塩化ビニールの切れ端やコルクなど、普段あまり触ることのない素材を、取引先メーカーや他の子育て施設と連携して集め、子どもたちに『世の中にはこんな素材があるんだ!』と新たな感性を開いてもらいたいと考えたんです。乃村工藝社が手がけ、運営する施設ならではのアイデアを、形にできたと思います」

2つのプロジェクトで特に役立ったのが、母親としての視点だという横田。miroccoでは、おもちゃの選定やコーナー名称の検討も子育ての実感から行い、「自分の子どもを連れてきたら、どんな風に遊ぶかな」と常に考えていました。

「子育てをしていると、『子どもってこういうところにワクワクを見出すんだ』『こんなきっかけで走り出すんだ』とさまざまな発見が毎日あります。大人にはない感覚を間近で見てきたからこそ企画に盛り込めると楽しいですし、親として実感したことだからこそ確信を持って進めることができました」

ワーキングマザーも働きやすい環境で、プランナーとしてさらなるチャレンジを

▲miroccoの内装材の廃材やサンプルを材料にした工作コーナー「クリエイティブラボ」。自身の子どもにも体験価値の検証や撮影モデルに協力してもらった

多彩なキャリアを活かして、乃村工藝社のプランナーとして活躍する横田。これから挑戦したいことについて尋ねると、次のような答えが返ってきました。

「JUNOPARKやmiroccoは、自分の中でも本当に印象的な仕事でした。私自身も子育ての中で、子どもには『勉強しなさい』と言うよりも、ゲーム形式で学べるようにした方がぐっとやる気が出るんだ、という実感があります。子ども時代に楽しく学んだこと、体験したことが記憶に残り、未来につながったらきっと親御さんたちも嬉しいですし、そういう場づくりに今後も携わりたいと思っています。

ですが、子ども向けに限定することなく、これまで以上に新しい社会課題への取組みや新しい分野にもチャレンジしていきたいですね」

また横田は、ルームチーフとしてチームをより良く、高め合える環境にしたいという想いを持っています。

「個人的には、チームで働くことがすごく好きなんです。メンバーは専門性がそれぞれ違うので、『ルームのみんなで何かに一緒に取り組む』ということは、これまでなかなかありませんでした。今後は各自が手がけた仕事の話やアイデアを共有したり、意見交換できる場や空気をつくり、オープンマインドなチームを目指したいです」

最後に横田は、乃村工藝社という会社の魅力をこう語ります。

「自分のやりたいテーマや得意分野を周囲にしっかり伝えれば、それを加味した案件にアサインしてくれる風土があり、モチベーション高く働ける会社だと思います。また、フレックス制度があるのでワーキングマザーも働きやすく、育休を取る男性も増えています。制度だけでなく文化としても、子育ての状況を理解してサポートしてくれる方が多く、ありがたいですね。

プランナーという仕事は、紙面の情報だけでなく『実感を伴って体験価値を伝える』ことが大切だと思います。主体的に新しい体験を得て、実感したことを通じて空間や体験の企画に落とし込むことが楽しいと思える人に、ぜひ仲間になっていただきたいです」

※ 記載内容は2026年6月時点のものです

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