“大阪の迎賓館”として国賓・皇室をはじめ多くのお客さまに愛されてきた、創業90周年の歴史を誇る由緒ある「リーガロイヤルホテル大阪」が2025年4月に開幕する大阪・関西万博の開業を控え、IHGホテルズ&リゾーツのブランドの一つである「ヴィニェット コレクション」を導入し、「リーガロイヤルホテル大阪 ヴィニェット コレクション」としてグランドオープンしました。ホテルの歴史やアイデンティティを受け継ぎ、水の都ならではの周囲に広がる美しい景観の魅力を融合させ、時代を超えて愛される空間へと生まれ変わりました。
今回の改装において、当社はエントランス、レセプション、パブリック、客室、宴会場、ジムの各エリアのデザインを手がけ、併せて客室エリアの実施設計・施工、アート、FF&Eも担当しました。
・川に囲まれた“中之島”地域の魅力を取り入れる
・“日本の伝統美”を取り入れた建築家・吉田五十八氏による既存建築を生かす計画とする
・レセプションカウンターにおける待機列の混雑を緩和する
・ロビー・ラウンジで必要となるウェイティング席数を確保する
・営業しながら改修工事も同時に行い、約1000室の客室リノベーションを実施する
上記のご要望をいただきました。
人々の生活と文化の発展に大きな影響をもたらした川に囲まれる中之島の「水」との関係性を深めることで、ここにしかないホテル空間を創造し、“伝統美と水の融合”というコンセプトによる新たな体験価値を生み出しています。
レセプションでは、正面の壁に備えた西陣織による屏風がお客さまを出迎えます。デザイン意図としては、お客さまの心を尊重してお出迎えするという屏風が本来もつ意味と、ホテルのおもてなしの心を重ね合わせながら、屏風ならではのデザインとして、“ふくらし織”という伝統技法を大胆に応用し、雄大な水の躍動感を表現しました。また、レセプションカウンターを既存の位置からセットバックさせることで、待機スペースを確保し、宿泊されるお客さまをスムーズにおもてなしするためのゆとりある空間を実現しました。
さらに、ロビーエリアにソファを新たに配置することで、お客さまが庭園を観賞しながらゆったりと贅沢な時間を過ごせるよう配慮しました。
客室のベッドルームには、日本の芸術を代表する「書」をもちいて、この地の文化発展の原動力である水の力を墨の濃淡による水面の動きや力強さ、立体感などで表現しています。また、空間を構成するカラースキームはホテルのコーポレートカラーであるロイヤルグリーンを基調とし、西洋のクラシックな様式を取り入れている廻り縁や建具など既存意匠を生かすことで、歴史が継承された格調の高い空間を実現しました。
約1000室におよぶ大規模な客室リノベーションにおいては、既存施設の事前把握に重きを置き、3Dスキャン(点群スキャン)による全室現地調査や各種検査のアウトソーシング化など、営業しながらの改修においてスムーズな推進スキームを確立しつつ工事を進捗させることで、限られた期間内で全室を竣工することができました。
- オープン
2025
- 所在地
大阪府
- クライアント
ベントール・グリーンオーク株式会社様
- ソリューション
デザイン・設計、制作・内装施工、デザインコンセプト、アート
What’s New新着実績から探す
お問い合わせ/お見積もり依頼/資料請求は下記よりお気軽にご連絡ください。
お問い合わせの多いご質問や、よくいただくご質問は別途「よくあるご質問」ページに掲載しておりますので、
ご活用ください。