阪神・淡路大震災から30年が経過し、震災を経験していない世代が増える中、震災直後の1997年につくられた神戸港震災メモリアルパークの改修を行いました。
震災時のまま保存されている遺構と復興した神戸の街を対比して展示することで、地震の恐ろしさと街を復興させた神戸の人々の力強さを象徴的に伝えています。
展示をリニューアルするにあたり、震災を経験していない若い世代にも理解しやすい内容に展示を再構成すると共に、近年増加している外国人観光客の方に向けて、展示グラフィックや映像の多言語化も行いました。
また新たな展示要素として、遺構の震災前・震災時・震災後の状況を比較できるARコンテンツも制作しました。
国内外・年齢問わず多くの人々にこの場所を訪れていただき、震災の記憶と教訓を未来へ継承する場所としてあり続けることを目指し、リニューアルを行いました。
・阪神淡路大震災から30年が経過し、震災を経験していない世代が増加する中、震災の教訓と港の重要性を未来へ継承していきたい
・展示施設の出入り口の視認性を高めたい
・解説パネルや映像などが30年の経過により、伝わりづらい展示となってしまっている
・多様化した来場者への多言語対応が必要
上記の課題がありました。
・発災日の「1995.1.17」の数字を象徴的に表現したサインウォールをデザインし、人々を震災遺構へ呼び込むためのフックとしました。夜間には、発災時の「5時46分」の朝焼けの情景を彷彿とさせるカラーでライティング演出を行い、震災に思いを馳せるきっかけとしています。
・展示の内容自体を小中学生にもわかりやすいように再構成し、視認性の良いグラフィックデザインへリニューアルしました。多言語用のwebサイトも制作し、5言語に対応しています。
・地震の被害の大きさをよりリアルに実感できるように、ARコンテンツを新たに制作しました。
改修後、阪神・淡路大震災30年ということもあり、市民の方をはじめ、外国人観光客の方など多くの方が神戸港震災メモリアルパークに訪れ、当時のことについて学んでいる姿ががよくみられるようになりました。改修の目的であった震災の教訓と港の重要性を後世に伝えることができる施設になったと実感しています。
- オープン
2025
- 所在地
兵庫県
- クライアント
神戸市様
- ソリューション
乃村工藝社・MuFF展示改修業務共同事業体:企画・基本構想、デザイン・設計、サイン・グラフィックデザイン、コンテンツ設計・制作、制作・展示施工
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