世界最大の化粧品会社ロレアルグループの日本法人である日本ロレアル様が2006年に新宿パークタワーへ本社を移転してから、今回初となる大規模改装を行いました。
「縁-EN-」というコンセプトのもと「ビューティーバレー」と名付けられた改装後のオフィスは、日本という国、お客さま、取引先、社員との「縁」をつなぐ美が生まれる場所にしたいという想いが込められています。四季(春夏秋冬)をエリアごとのデザインテーマとしたり、日本のクラフトマンシップによる家具や装飾などを採用し、随所に日本の美を取り入れています。
また、アイシャドウやファンデーション、リップなど約60種類・約4,400個の廃棄前の自社製品をアップサイクルし、塗料や照明のシェード、タイルなどに活用しました。持続可能な美を追求するとともに、店頭と同様の製品ディスプレイ什器を設置するなどロレアルの美を余すことなく表現しています。
さらに、オフィスは光や音、素材などの細部にまでこだわり、エネルギー効率や廃棄物管理を保証するサステナブルな建物の国際認証であるLEED基準に沿って設計されています。
当社は内装の統括施工会社として、本プロジェクトに参画しました。
課題としては、空間の素材と工事進行の面から以下の点が挙げられました。
・オフィスデザインにおいては約30社の協力会社が取り扱う100種類を超える多種多様な素材が指定されており、それらの特性を生かしたデザインの追求。
・指定素材の中には海外製品や特殊材料も含まれるため、コロナ禍・社会情勢による納期遅延などのリスク対策。
・既存オフィスの改装のため、オフィスを稼働しながら工事を進め、かつタイトなスケジュールでの完遂。
また、ソーシャルグッド活動とLEED認証システム取得の観点から以下のご要望がありました。
産廃廃棄物のリサイクル率80%以上の達成、工事中の空調換気システムの担保、照明の必要照度の確保。
各素材の特性や形を生かせるよう考慮し、詳細図の検討と打合せを重ねながら、美しく安全で耐久性のある納まりとすることができました。
工事の進行においては、区画をオフィス稼働エリアと工事エリアに分別することで、工事期間中もオフィスが稼働できるようにし、計画的な素材発注とプロジェクト関係者との調整を並行して行いました。
産業廃棄物のリサイクル率向上のため、現場で排出された廃棄物の種目別での分別を行い、リサイクル率100%を達成しました。
工事中の設備類への養生と換気の実施を記録、および、工事後の照度測定を実施し、LEEDゴールド認証取得の達成に貢献しました。
- オープン
2022
- 所在地
東京都
- クライアント
日本ロレアル株式会社様
- ソリューション
制作・建築施工、制作・内装施工
- 受賞
「第36回 日経ニューオフィス賞」(ニューオフィス推進賞 クリエイティブ・オフィス賞)
「iF Design Award 2024」(Interior Architecture Office Interiors)
「Red Dot Design Award 2023」(Red Dot Interior Design)
※いずれも日本ロレアル様による受賞となります。
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