コンセプトは「共生」。東日本大震災の津波で被災した仙台市の荒浜地区に交流拠点を整備する事業です。世代や障がいの有無に関わらず集える「共生社会」をコンセプトに、アクティビティやイベントを楽しみ、防災・減災も学べる「ひろば」としました。敷地面積は1.3ヘクタール。敷地内にはカフェやコワーキングスペースなどが入る施設のほか、農園、障がい児なども遊べるインクルーシブな施設の3つのエリアで構成されています。クラブハウスでは大手通信会社と地元大学が共同開発したVR機器を活用し、「震災前後の荒浜地区」や「災害時の対応方法」について学ぶことのできる、子どもたちの防災学習の場となっています。
事業は仙台市による防災集団移転跡地利活用事業の一環であり、資金面では国土交通省の補助金を活用しています。当社は取得申請や完了報告などのサポートを行いました。
今回は第一期としてクラブハウスエリアを完成させました。地域に根付き共に成長する施設づくりを目指し、公園や屋内施設は、未来予想図に基づいて地域の方々と段階的に整備する計画となっています。
・東日本大震災により壊滅的な被害を受けた地域コミュニティの再定義・再構築。
・暮らしが失われた地域における文化の再建と、「共生社会」を軸にしたビジネス化。
・当たり前のように400年ずっと続いてきた家業だからこそ、新規事業を通じてそこに新風を吹き込みたいという担当者の思い。
・良い事業を目指し集った、全8社の思いをまとめ形にしていくこと。
以上のご要望がありました。
「共生」を軸に近隣施設と競合せず、いかに差別化できるかを考えました。外遊びという非日常をどのように楽しむかに加え、エリアの魅力を取り込み、どうやって総合力を高めるかといった発想のもと、「土」「水」「風」という場所のもつエレメントを組み合わせ、非日常空間で半日以上一日未満楽しめる「BBQ・ピクニック」および「仲間や家族と取り組む体験型アクティビティ」を本施設の軸としました。また企業研修や修学旅行などの団体利用に向けて、近隣の震災伝承遺産と連携しながら、防災・減災の学びを提供する仕掛けを大手通信会社と構築しました。
さらに、地域と共に成長する施設づくりの一環としてワークショップを開催しました。「シンボルフラッグ」「テーマソング」「風車」づくりを通して、人と人とをつなぐきっかけづくりを行い、みんなで制作した作品が施設の一部として刻まれることで、開業前から施設への関心や愛着を醸成させました。
ワークショップやイベントでは、「共生社会」に賛同した地元企業や学校など約100団体から協賛や協力がありました。
本施設は未来予想図をもとに地域の方々と共に段階的な整備が行われます。それにより地域に欠かせない施設となることを目指しています。
国土交通省の住まい環境整備モデル事業として取り組む中、施設デザインではデザイナー、プランナーの皆さまの社内連携は素晴らしく、施設運営のノウハウなど、本施設の数十年先にわたる運営の持続可能性を見据え構築いただきました。また、特に、東北支店の担当者様には地元のネットワークのご紹介から協力要請、特に補助金事業であったため申請業務を含め多大なるお力添えをいただきました。ありがとうございました。
- オープン
2023
- 所在地
宮城県
- クライアント
今野不動産株式会社様
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