ホテルのコンセプトである「北海道を体感する」をゲストに提供するために、この地で大事にされてきた文化や考え方を大事にしながら「サステナブル(=持続可能性)」を念頭に究極の地産地消ホテルを計画しました。
外観、内装、構造において、北海道産の木材や石材、土などを建材として用いるだけでなく、建材端材を有効活用した家具を制作するなど、資材を余すことなく使うことを目指しました。
またホテルラウンジの家具の一部を、北海道産木材を使用して家具の町として名高い旭川で作製したり、イベントとして定期的に実施するマルシェも地元の生産者などと連携するなど、さまざまな形でソフト・ハード両面からホテルと地域のつながりを生み出しています。
レストランにおいては北海道産の食材(農産物、水産物、乳製品など)の使用だけでなく、生産者の顔が見えるような食材を用い、客室には木でつくったスピーカーとジャズの街・札幌にちなんだレコードプレーヤーを設置し、5人の写真家による北海道各地の美しい写真をアートとして設えるなど、ゲストに五感を通じ深く北海道を体感してもらえる仕掛けを織り交ぜています。
札幌が目的の人にも、札幌が起点になる人にとっても、北海道の玄関口である札幌で、ここならではの唯一無二の体験ができるホテルです。
ゲストにいかに北海道に来たこと・北海道の木のホテルに泊まっていることを“体感”いただくか、いかにそれを分かりやすく伝えるかの表現が課題でした。
インテリアデザインにあたっては、ゲストに何かひとつでも思い出として持ち帰ってもらうために「大事なものは何か?」を常に意識して材料、色、形を取捨選択していきました。
ゲストに伝わるデザインのために大切なもの以外は削ぎ落して象徴的につくる一方、ストイックになりすぎて居心地の良さを損ねないように、両者のバランスをとることを第一に意識しました。
- オープン
2021
- 所在地
北海道
- クライアント
株式会社ロイヤルパークホテルズアンドリゾーツ様
- ソリューション
デザイン・設計、サイン・グラフィックデザイン、什器制作
- 受賞
「Sky Design Awards 2023」銅賞(Interior Division - Hotel & Resort部門)
「iF Design Awards 2023」(Interior Architecture部門)
「ディスプレイ産業賞」奨励賞(2.余暇・観光施設部門)
「日本空間デザイン賞 2022」Longlist(07.サービス・ホスピタリティー空間)
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