【プロジェクト概要文】
いけばな草月流90周年を記念して行われた第四代目家元・勅使河原茜の個展「HANA SO」の会場構成。
通常はあらかじめ展示作品が決まっており、それを活かす空間を考えていくのが一般的であるが、
本展示は空間からインスピレーションを得て花を生ける、という逆のプロセスが家元から提案されました。
また、彫刻家イサム・ノグチが手がけた壇状の石庭「天国」が展示会場となるため、その空間的な特徴を活かすことも不可欠なプロジェクトでした。
そこで、0.5mm厚の鏡面仕上げのステンレス板をひし角が連なった形状に切り抜き、ひとつひとつに折り目をつけながら石庭を覆うことで「鏡のツタ」のような表現となることを考えました。
ツタは周囲の風景を写し込みつつ、下の石庭の質感や表情を見え隠れさせます。
そしてその隙間に生けられた花の色や輪郭を乱反射させ、まるで万華鏡のような視覚効果を生み出しました。
このように、花と石庭という二つの「作品」の間に新たなレイヤーを挿入することで、あたかも花が石庭を優しく包み込むような、そんな新たな融合と調和をもたらすことを考えました。
当物件は当社のデザインチーム「onndo(※)」が担当しました。
※「onndo」とは?
operated by nomura and nendo design office
世界的に評価の高いデザイナー佐藤 オオキ氏が代表を務めるデザインオフィス「nendo」と 業務提携をしている当社クリエイティブチームです。
撮影:太田 拓実
- オープン
2017
- 所在地
東京都
- クライアント
財団法人草月会 様
- ソリューション
デザイン・設計
- 受賞
「日本空間デザイン賞2017」銀賞
「アジアデザイン賞2017(Design for Asia Awards 2017)」大賞
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