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北海道庁旧本庁舎(赤れんが庁舎)仮設見学施設

北海道庁旧本庁舎(赤れんが庁舎)仮設見学施設
北海道庁旧本庁舎(赤れんが庁舎)仮設見学施設
北海道庁旧本庁舎(赤れんが庁舎)仮設見学施設
北海道庁旧本庁舎(赤れんが庁舎)仮設見学施設
概要

1888年に建てられた北海道庁旧本庁舎は「赤れんが庁舎」という愛称で知られる、北海道を代表する重要文化財です。2019年から耐震補強および保存改修工事のため一時的に閉鎖することになりました。その閉鎖期間中に、「今だけここだけ」をテーマに改修工事中にしか見ることのできない仮設見学施設を計画しました。

課題・要望

・工事関係者以外は立ち入り禁止になることが多い文化財保存工事を、いつでも誰でも間近で見学できる展示コンテンツとして活用。
・今回の工事と地域社会の関わりを深めることによって、赤れんが庁舎という地域の財産を再認識し、文化財保護や伝統的なものづくりの継承への関心を高める。
以上のような課題に取り組みました。

解決策

この施設は赤れんが庁舎に隣接するよう建てられており、保存工事そのものを展示コンテンツとして活用しています。
屋根工事のために一時的に取り外すことになった赤れんが庁舎のシンボルである八角塔を展示施設内に配置し、建築のディティールまで分かる距離感で見学できるようにしました。また、3階展示室の高さを赤れんが庁舎の屋根足場と揃えることで、工事の進捗を窓からリアルタイムに見学できるようになっています。
一方、札幌の街に面している展示室の東側は札幌の歴史や赤れんが庁舎の歴史的意義など、地域の文化財の魅力を深める展示を行いました。
建築文化に対する関心が高まる中、保存改修工事を通して文化財の保護意識向上を図ること、また、工事自体をまちづくりに生かすことで、地域の財産である文化財の位置付けを再認識してもらうことができました。
展示期間中は、れんが・スレート・漆喰についてのワークショップを開催し、伝統的なものづくりの体験を通して、次世代への技術の伝承、文化財建造物の魅力や保存への理解を深めてもらう機会としました。
またサステナブルな取り組みとして、建設現場から出た廃棄物を仮設見学施設の資材として還元しました。工事のために伐採された樹木は地元の製材所で製材し、ファサードやサイン、展示模型の制作に活用しています。さらに廃棄になる屋根スレート材を選別し、サインとして生まれ変わらせました。
1年間という展示期間中には多くのリピーターを含め、約15万人が来場しました。またボランティアとして参画した方も55名にのぼります。
改修工事中だからこそ実現できた仮設見学施設です。

プロジェクトメンバー
営業・プロジェクトマネジメント
井上 晃秀、岩本 恭兵
企画
中澤 厚子
設計
林 健太郎、中澤 厚子
制作
中尾 拓皇
基本情報
オープン

2023

所在地

北海道

クライアント

北海道庁様

ソリューション

企画・基本構想、デザイン・設計、サイン・グラフィックデザイン、制作・展示施工
※共同企画・共同設計:株式会社 竹中工務店様

受賞

「iF Design Awards 2025」受賞(interior Architecture / Cultural Exhibitions) 
「第43回ディスプレイ産業賞2024」入選(4.博覧会・展示・イベント演出部門)
「日本空間デザイン賞 2024」ShortList/サステナブル(09.文化交流空間)

施設情報や社員情報はオープン時点のものです。最新の情報は施設ウェブサイトをご覧ください。

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