空間創造によって
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乃村工藝社
乃村工藝社 SCENES

創造したのは「独自の世界観」と 究極の便利さ、快適さ — 2

  • #関東
  • #リニューアル/リノベーション
2025.08.29
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1955 東京ベイ by 星野リゾート 総支配人 穴井主税さん

穴井主税さん1955 東京ベイ by 星野リゾート
総支配人

乃村工藝社 クリエイティブ本部 第一デザインセンター デザイン4部 井上ルーム ルームチーフ デザインディレクター 井上裕史さん

井上裕史さん乃村工藝社
クリエイティブ本部 第一デザインセンター デザイン4部 井上ルーム ルームチーフ デザインディレクター

乃村工藝社 クリエイティブ本部 第一デザインセンター デザイン4部 大石ルーム デザイナー 岡田愛裕美さん

岡田愛裕美さん乃村工藝社
クリエイティブ本部 第一デザインセンター デザイン4部 大石ルーム デザイナー

乃村工藝社 営業推進本部 中部支店 プロダクト・ディレクション部 主任 加々美 淳さん

加々美 淳さん乃村工藝社
営業推進本部 中部支店 プロダクト・ディレクション部 主任

乃村工藝社 営業推進本部 中部支店 営業部 主任 西尾由紀子さん

西尾由紀子さん乃村工藝社
営業推進本部 中部支店 営業部 主任

レトロなカウンターは機能性抜群

完成したロビーは、非常にデザイン性が高い空間になったと同時に、高い機能性も兼ね備えていると、総支配人の穴井さんはいう。 

「セントラルカウンターも、チェックインカウンターも、大きなイラストも、ロビーのどこを取っても絵になるんです。いらしたお客さまが、ご自分の工夫で撮影して、すてきな世界観のシーンをSNSにたくさん上げて楽しまれています。

一方で、ボックス型のセントラルカウンターは4面が使えますから、チェックインのサポート、アメニティグッズのコーナー、朝は朝食の受付カウンターなど、面ごとに違う機能を持たせられます。少ないスタッフで複数のポジションの仕事ができるので非常に助かっています。 

その半面、ボックス型ですと、四方八方からお客さまの視線を受けることになります。経験的に、かなりスタッフのストレスになるので、計画段階で乃村工藝社さんにご相談しました。それで、機能を損なわずにお客さまの視線を半減させる、今のデザインをご提案いただきました。想定通り、スタッフのストレスがほとんどない状態で運営できています」(穴井さん)

昔の出札窓口のように、上の3分の2はお客さまの気配は分かるが、直接には見通せない型ガラス。下の3分の1は、スタッフがかがめばお客さまと顔を合わせられる透明ガラスという機能とデザインとの融合は、こうして生まれた。

しかも、カウンター4面のうち、ガラス戸があるのは2面だけ。その時々のカウンターの機能に合わせて、360度、フレキシブルにどの面へも簡単に移動できるつくりになっている。  この凝った構造を担当したのは、乃村工藝社チームで制作管理を務めた加々美淳さんだった。加々美さんが苦労したのは、デザイン性を損なわずに、動かしやすさと建具としての安定性をバランスさせることだった。

「スタッフの方が軽く動かせるように、吊り建具の構造にしました。軽く動きすぎても危ないので、トルクの掛け方やテンションの力具合を検討し、吊るレールや金具を決めて、実際にテストもしました。吊るだけでは安定しないので、カウンター上にガイドの溝を切っているのですが、コーナー部分も含めて4面のどこへでも軽く自由に動かせて、レールからは外れないようにする。しかも、構造がデザインを損なわない。それらに気を配りました」(加賀美さん)

同様に、女性スタッフがひとりで開け閉めできる巨大イラストの壁も、加々美さんたちが構造を工夫した吊り建具だ。

「あれをやると聞いた時には、普通じゃない大きさにびっくりしました。かなり重量があるので、上から吊らないと動かせないのですが、吊るための金物が重要なんですね。耐荷重がまかなえるいい金具を探し出して、あとは建具そのものを中空構造にして、なるべく重量負荷を減らしました。吊っているだけですと揺れて危ないですから、床にガイドレールも入れてあります」(加々美さん)

 

部屋の真ん中に“秘密基地”をつくる

客室のリノベーションについては、もともと星野リゾートが持っているノウハウが取り入れられた。総支配人の穴井さんが説明する。 

「星野リゾートのブランドで、街ナカホテルの[OMO]やカジュアルホテルの[BEB]では、ゴロゴロ寝台という仕組みを取り入れています。例えば、4名さまで泊まってもベッドは2名さま分だけで、残りの2名さまにはゴロゴロ寝台があります。そこで日中はみんなでくつろいだり、寝るまでの時間にお酒飲んだりできるような場所になっていて、夜はそれがベッドに変わるようになっている。そういう仕様変更ができる形の施設があるので、ノウハウをそのまま持ってきました」(穴井さん)

デザイナーの井上さんが続ける。

「例えば、定員4名の部屋だからといって、ベッドを4つ並べてしまうと、病院のような無機質な感じが出てしまうんですね。それで、見晴らしのいい窓側にゴロゴロ寝台を置いて、女子旅のグループや小さなお子さんがいらっしゃる家族連れがくつろげる定員4名の部屋にしました。

もうひとつ、定員6名の部屋は、中央に秘密基地のような2段ベッドを入れて、少し大きなお子さんが大喜びしそうな仕様にしてあります。部屋は、その2タイプを基本にしました」(井上さん)

ベッドの配置だけではない。さまざまなお客さまが、その部屋でどんな過ごし方をするのかを議論し、その過程から出てきたアイデアもある。ドレッサーもそのひとつ。

「色々なメイクやコスプレをしてパークへ行き、撮影を楽しむお客さまが多いんです。それなら、部屋のドレッサー機能が充実しているほうが嬉しい。4名部屋なら、4名でも十分に使えるように、大きなドレッサー、鏡をしつらえました」(岡田さん)

こうして、第1期のリノベーション工事を終え、ホテルは2024年6月に開業した。計画から1年、実際の工期は半年という短さだった。今後は、お客さまの反応を確かめながら、第1期では手を着けなかった客室やパブリックスペースのリノベーションを進めていく。第1期の工事終了後に、前任者から営業業務を引き継いだ乃村工藝社チームの西尾由紀子さんは、次のリノベーションに向けて計画を練っているという。

「客室についてのアンケート結果を見ながら、第1期の内容を微調整していますが、次は、さらに1955年の世界観を強く出せるようなご提案をしたいなと思っています。第1期のフィードバックをしながら、よりアップグレードしていけるのは、すごく楽しいことだなと思いますね。

ただ、これからのリノベーション工事は、ホテルが稼働している中で行わなければなりませんので、お客さまに迷惑がかからないような工事の段取りとか、なるべく工期を短くする工夫とか、そこに頭を悩ませています」(西尾さん)

総支配人の穴井さんは、さらに“究極に便利で快適なホテル”を進化させていくという。

「チェックインの行列ができないように、自動チェックイン機を15台並べました。それで、実際にお客さまの声をお聞きすると、“チェックインがスムーズで助かった”という声が非常に多いんです。やはり、私たちが意図したところに直接の反応があると、とても嬉しいですね。

まだ、オープンしてから数カ月なので、初めてのお客さまがほとんどですけれど、“ここ穴場だね”というお客さまの会話が聞こえたり、アンケートでも、“絶対また行きます”という声をたくさんいただいています。東京ディズニーリゾートと同様に、ちゃんとリピートしていただける場所にはなっているかなと思います。  

目指すところは、このエリアで唯一無二の便利さ、快適さがあって、よそでは味わえない世界観のあるホテルです。そのために、ハード面も、スタッフサービスなどのソフト面も、ハロウィーンやクリスマスといった季節ごとのイベント企画なども含めて、ホテルの中を一年中、楽しめる空間にしていきたいですね」(穴井さん)

(2024年10月取材。記事の肩書は取材時のものです)

取材・文=能勢 剛(『日経トレンディ』元編集長)
 写真=吉澤健太

プロフィール

1955 東京ベイ by 星野リゾート 総支配人 穴井主税さん

穴井主税さん1955 東京ベイ by 星野リゾート
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乃村工藝社 クリエイティブ本部 第一デザインセンター デザイン4部 井上ルーム ルームチーフ デザインディレクター 井上裕史さん

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クリエイティブ本部 第一デザインセンター デザイン4部 井上ルーム ルームチーフ デザインディレクター

乃村工藝社 クリエイティブ本部 第一デザインセンター デザイン4部 大石ルーム デザイナー 岡田愛裕美さん

岡田愛裕美さん乃村工藝社
クリエイティブ本部 第一デザインセンター デザイン4部 大石ルーム デザイナー

乃村工藝社 営業推進本部 中部支店 プロダクト・ディレクション部 主任 加々美 淳さん

加々美 淳さん乃村工藝社
営業推進本部 中部支店 プロダクト・ディレクション部 主任

乃村工藝社 営業推進本部 中部支店 営業部 主任 西尾由紀子さん

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