阪神・淡路大震災から30年が経過し、震災を経験していない世代が増える中、震災直後の1997年につくられた神戸港震災メモリアルパークの改修を行いました。震災時のまま保存されている遺構と復興した神戸の街を対比して展示することで、地震の恐ろしさと街を復興させた神戸の人々の力強さを象徴的に伝えています。展示をリニューアルするにあたり、震災を経験していない若い世代にも理解しやすい内容に展示を再構成すると共に、近年増加している外国人観光客の方に向けて、展示グラフィックや映像の多言語化も行いました。また新たな展示要素として、遺構の震災前・震災時・震災後の状況を比較できるARコンテンツも制作しました。国内外・年齢問わず多くの人々にこの場所を訪れていただき、震災の記憶と教訓を未来へ継承する場所としてあり続けることを目指し、リニューアルを行いました。
約400年前、豊臣秀吉が築いた初代大坂城は大坂夏の陣で落城し、徳川幕府により大量の盛り土で地中に埋められてしまいました。本プロジェクトは、400年の時を経て、豊臣期の石垣を地中から掘り起こして整備し、一般公開を行うものです。地下空間に降りて遺構公開を行う全国的にも類を見ない施設において、徳川幕府が再築した石垣とは異なる豊臣期石垣ならではの価値を伝える展示づくりに取り組みました。豊臣期の石垣と解明するまでの過程や、石垣の特徴、石垣が辿った激動の歴史を追体験できる展示ストーリーと演出を組み立て、さらに地上から地下へ、そしてまた地上へと上下する遺跡見学のプロセスと重ね合わせることで、より特別感のある展示空間としました。また、石垣そのものの見せ方を大切にしながら、映像・照明・音響を連動させた一体的な演出で、遺構本来の魅力を伝えています。
長野県にあるセイコーエプソン様の豊科事業所・第二工場棟の改装工事に関して、当社は設計・施工を担当しました。プロジェクター製品の歴史展示や実物展示を体験できる展示スペースと、25mの特大スクリーンや360度スクリーンを導入し、さまざまな用途に応じてフレキシブルに利用できるLABスペースからなる、ビジュアルプロダクツ事業部のビジョン・技術・ケイパビリティを可視化・体験化した共創空間です。
日産自動車様は、国内最大の栃木工場に次世代の生産技術による独自のクルマづくりコンセプト「ニッサン インテリジェント ファクトリー」を導入しました。本プロジェクトでは、その革新性を発信するために工場内のゲストホールと工場見学コースをリニューアルしました。心に深く刻まれるコミュニケーションデザインをテーマに、空間や展示体験のデザインを再現するため、当社のナレッジを結集しました。
あいち創業館は、愛知県が整備したスタートアップ支援拠点・STATION Aiの2階に新設されました。昔から愛知県では数多くの企業家たちが活躍し、産業を発展させてきましたが、彼らにはどのような出会いや発想があったのか、どのように逆境を乗り越え、イノベーションを起こしてきたのかを解き明かすべく、企業家たちの信念、挑戦する心、ビジョンとの出会いを通じて、これから起業する方々や次世代の子どもたちにとって未来へのヒントにつながり、創造力を刺激する時代を越えた「!」な出会いを提供する展示を目指しました。館内は4つのゾーンに分かれており、あいちの産業のルーツから、あいちにゆかりのある多くの企業家たちの挑戦などについて幅広く紹介し、映像やAIなどデジタル技術を駆使した体験型展示にすることで、子どもから大人まで誰もが感覚的かつ心に響くような学びの体験を提供しています。また、デジタル展示に加え、本施設のコンテンツと連動するよう選書されたライブラリーも設えました。それら、デジタルとアナログとが融合したさまざまな展示コンテンツを、時空を越え未来へと導くことを意図しながら、あいちを創造した3つのエレメントである木、水、土を空間構成要素に取り入れ、しなやかな流線型の空間デザインを実現しました。
「Shibuya Sakura Stage(渋谷サクラステージ)」は、100年に一度とも言われる渋谷駅周辺の再開発において渋谷駅地区の都市基盤を完成させ、渋谷桜丘エリアの文化を継承し、発信拠点となる新たな次世代型ランドマークを創出するプロジェクトです。当社は東急不動産さま専有区画の商環境のデザイン・設計・施工、低層部の「INTER-SQUARE」「さくらCHORUS」の空間デザイン・設計、ハードウェア設計、施工を担当しています。
「KAMEOKA VIRTUAL HISTORIA」は、亀岡市文化資料館が所蔵する文化財をはじめ、市内各地の伝統芸能・祭事・風習・自然などの歴史文化資源を再現したメタバース空間です。現在は見られない⻲山城天守や御殿などの江戸時代の亀岡の街並みを舞台に、各所にちりばめられた歴史資料を集めることで、参加者は地域にまつわる歴史に触れることができます。アプリなどのインストールは必要とせず、手持ちのデバイスから誰でも手軽にアクセス可能です。
MIRAI-Bitは、日本科学未来館が2023年11月にリニューアルオープンした常設展示のうち、誰にでも訪れる老いを疑似体験できる「老いパーク」、ロボットと人が共に暮らす未来をテーマとした「ナナイロクエスト」、地球環境に関する「プラネタリー・クライシス」に関連する一部のコンテンツを個人の端末でオンライン体験できるサイトです。また、全国の科学館などからもMIRAI-Bitを体験することができるよう、各地で巡回展を行っています。当社はコンテンツ制作ならびに巡回用の展示什器の設計施工を担当しました。
「共創」をコンセプトに、ビジネスユーザーのお客さまとコラボレーションし、未来の水まわり空間を創り出す場「TOTOテクニカルセンター東京」が、2024年4月にリニューアルオープンしました。今回のリニューアルにおけるコンセプトは「Fine&Flow」を掲げ、「自由かつ繊細な美しい水のふるまいと途切れのないシームレスな遷移」を表現しています。水まわりのプロフェッショナルならではのこだわりと、TOTO様の確かな品質を伝えるだけでなく、共創するにふさわしい設備と佇まい、デジタル時代にあるべき提案施設を目指しました。当社は全体の設計・施工とシステム開発を担当しました。
日産自動車様の神奈川県厚木市にあるグローバルデザインセンター内に、リアルとデジタルを融合させたデザインプレゼンテーションホールが新設されました。本ホールは湾曲した24K LEDスクリーン、フルカラー天井スクリーン、リモート照明技術、7.1ch音響システムなどを完備しており、世界中でお客さまが実際にクルマを使用するさまざまな環境を高い精度で再現することが可能です。デザインプロセスをデジタル化させることにより、多様なニーズを満たす商品をよりタイムリーに開発することを目的としています。当社は設計・構造計算・内装施工、およびフルカラー天井スクリーンを担当しました。時間による光の変化、天候や自然の要素もリアルタイムに高い臨場感と没入感で再現することができ、デジタル上で製作したモデルをさまざまな市場環境に合わせて検証、確認することが可能です。
本施設は、日本初の3Dプリンター住宅施工技術を用いた、一般販売棟初かつ商用初の3Dプリンター店舗で、先進的トレーニングや非日常体験ができるリラクゼーションを目的としています。運営会社は、医療・介護サービスを展開するカスケード東京様で、提携先の3Dプリンター住宅・事業化を日本で初めて実現したセレンディスク様の開発技術を使用しています。今回、当社は調査・企画・コンサルティングから、デザイン、コンテンツ設計・制作まで、テクノロジーを活用したクリエイティブプロデュースを担当しています。未来の治療院開発の足掛かりとなるプロジェクトとすべく、先進性とデザイン性を兼ね備えた施術スペースを目指しました。
国指定史跡である鷹山遺跡群・星糞峠黒耀石鉱山で、縄文人が黒耀石を採掘した様子を示す地層が、近年新たに発見されました。そこで、発掘された地層の姿を見ることができ、当時の縄文人の営みを体感できる展示室、「星くそ館」が開館しました。建物の外壁は、経年の錆により色合いが変化し、黒耀石の記憶を守り伝えるというメッセージが込められています。展示室内部は、長さ20m、最大高5mを超える地層が通路の両壁面にそびえ、発掘調査で発見されたそのままの姿で再現されています。地層には段状に積み重なった凹凸があり、これらは縄文人が黒耀石を求めて地中を掘り返した土砂によりできたものです。この地層のラインに合わせてプロジェクションマッピングを施し、当時の縄文人の営みの様子を映像で再現しました。産地の限られる貴重な黒耀石を求めて、幾世代にもわたり行われた採掘にかける縄文人の情熱を、没入感のある映像と大迫力の地層により体感することができます。
嬬恋村の過去と現在をより深く知ることができるアプリケーションを制作しました。嬬恋村の特産品が販売されている農産物等直売所「あさまのいぶき」、天明3年(1783)の大噴火時の人骨が発掘された「鎌原観音堂」、そして噴火当時の資料を展示している「嬬恋郷土資料館」の3か所で、それぞれの場所に応じた体験ができます。―嬬恋村の過去を知る―現在の浅間山にタブレットをかざし、ARコンテンツを再生することで、天明3年(1783)に発生した浅間山の大噴火や噴火活動による浅間山の稜線の変化を体感でき、さらに詳細な内容を絵図を用いた解説で知ることができます。―嬬恋村の現在を知る―現在発掘されている噴火の痕跡や、嬬恋村の四季、特産品の解説も見ることができます。春のシャクナゲ園の様子や夏の満天の星空は360度画像を用いることで、まるで利用者が現地にいるかのように楽しんでもらうことができます。
公益財団法人 科学技術広報財団からの依頼で当社が手がけた、新潟県立自然科学館のリニューアルプロジェクトです。1981年に開館してから約40年を経て、2階の「ブナ林の環境と生物」「風の力の体験」、および3階の「動く不思議な部屋」をそれぞれ「シンフォニー・オブ・フォレスト」「スケール・アドベンチャー」へリニューアルしました。お客さまから示された【展示基本計画】のイメージを実現すべく、映像空間・コンテンツ・映像システム・グラフィックの検討と製作を進めました。
「RED°」ブランドのメインプラットフォームとして、TOKYO/JAPANのアイコンである東京タワー内に日本最大規模となるesportsパークが誕生しました。最新のゲームタイトルをプレイしたり、世界最先端のXR技術を搭載したスタジアムで大会やイベントを楽しんだりと、あらゆる場面で遊びを詰めこんだ「異次元のエンタメ体験」を提供する空間を追求し、esportsが国⺠的カルチャーへと進化する、その最前線の舞台となることを目指したエンターテイメント施設です。築年数の古い躯体であることを生かしながら、全体を綺麗につくり過ぎず、古さゆえの味や素材の表情を保ち、東京タワーの内部空間であることを意識させるデザインとしました。金属やモルタルの素材感や構造そのものを魅せることで生まれる力強さによって、あたかも東京タワーを侵食しているような空間となっています。企業やメーカーとのコラボレーションを想定し、汎用性があり、かつエッジの効いたニュートラルカラーをベースに、施設名にもなっているブランドカラー「TOKYO RED」を効果的に空間に取り入れ、RED°ブランドを強烈に印象付けています。映像演出も掛け合わせながら、新たな近未来空間を実現しました。
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