東日本大震災の被害からの地域医療の復興と、大規模情報化に対応した新たな医療の構築を目指す「東北大学東北メディカル・メガバンク機構(ToMMo)」では、医療情報とゲノム情報を複合させたバイオバンクを構築しています。
これまで、同じ病気に対して同じ薬を飲んでも効く人と効かない人がいる違いなどは、詳細が解明できていないために“体質”といった曖昧な言葉で説明されてきました。しかし、ヒトゲノム解読完了以降、ゲノム配列の細かな個人差が“体質”の差を生みだすことがあることが徐々に明らかになってきました。
ToMMoは東北で2013年からたくさんの人からさまざまな情報や血液などの生体試料を提供いただくコホート調査を行い、解析をして、日本人ゲノム情報を高精度かつ低コストで解析可能とする「ジャポニカアレイ®」という遺伝子解析ツールも開発してきました。次世代の医療をつくるためには、さらに大規模なデータを、広い世代に協力を募り、集めることが必要です。
そのような活動を認知していただくため、ToMMoは仙台市科学館3階の「生活と科学 ~ワンダーサイエンスルーム~」に常設展示を設置しました。当社は展示の企画・デザインなどを担当しています。
誰にでもわかりやすく伝えるため、来館者が小さくなって人の体内を旅するというストーリー性のあるグラフィックやタッチパネルゲームで、細胞やゲノムなどについて紹介し、ToMMoの目指す一人ひとりに合わせた次世代型医療についての紹介をしていきます。「世界で一人のあなた、違うことを大切に」という多くの人に向けたメッセージも表現しています。
ToMMoの目指す次世代の医療をつくるためには、多くの人のゲノムを集め、配列の細かな個人差を解析していくことが不可欠です。その活動を広く認知し、協力をしていただくためには、難解となりがちなDNAやゲノムなどをわかりやすく、さまざまな年代の多くの人に伝える必要があります。今回はその部分を、当社に期待されていました。
来館者が徐々に小さくなり、細胞の中に入り込みDNA、ゲノムまで旅をするといった絵本のようなストーリー性のあるグラフィックで、難解となりがちなDNAやゲノムを表現しました。布の縫製によるめくり型グラフィックで、能動的に答えを探していく仕掛けづくりもしています。また、なぜ同じ病気に対して同じ薬を飲んでも効く人と効かない人がいるのかという違いなどに関しても、大型タッチパネルモニターのオリジナルゲームで、遊びながら伝える工夫を行いました。
- オープン
2025
- 所在地
宮城県
- クライアント
東北大学東北メディカル・メガバンク機構様
- ソリューション
企画・基本構想、デザイン・設計、サイン・グラフィックデザイン、什器制作、コンテンツ設計・制作、制作・展示施工
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