明治記念大磯邸園は、2017年に「明治150年」関連施策の一環として設置することが閣議決定されたもので、歴史的建造物である邸宅と庭園を一体的に見せるものとして整備が進められています。
2024年11月に公開となった大隈・陸奥地区では、邸宅の建築的特徴や見どころ案内、ゆかりの人物の功績や人柄を伝える展示、歴史的建築物の補修・強化を図る改修プロジェクトを紹介する映像コンテンツの企画・制作を行うと共に、家具調度品や室内装飾品類の補修も当社で手掛けました。
模型を用いて、かつての建物と現存する建物の違いを分かりやすく視覚的に表現し、その屋根部分を昇降可能とすることで外観だけでなく部屋割りの違いも見て取れる展示は、来園者にも好評を博しています。
展示物を設置する建物が文化財指定を受けていることから、展示パネルなどの制作物を建物に打ち付ける形で留めることができないという制約に対応する必要がありました。また、建物そのものや、建物から臨む邸園の姿を愉しみたい来園者も数多くいることが想定され、そうした方々の視野を極力遮ることなく、かつ、情報にふれたいときには確実に視認できるような工夫とバランス感覚が求められました。
さらに、歴史的建築物を残すために多くの関係者が注いだ努力やその意義について、来園者に伝えていけるようなコンテンツづくりも求められました。
展示制作物により建物にかかる負担が最小限となるよう、あえて設置面を広く取って荷重の分散を図る木製自立式のスタンドを考案しました。諸室の特徴を案内する解説スタンドは、視線を遮らない高さかつ確実に視認できるよう、現地での試作品確認を徹底し、最終的なサイズ調整を行いました。
室内の一角では、文化財建築の補修・補強がさまざまな技術の投入のうえで実現していることや、そうした取り組みの意義について、建築改修工事の記録映像と共に工事に携わった職人や設計者・監修者のインタビューを交えた映像コンテンツとしてまとめて放映しています。
- オープン
2024
- 所在地
神奈川県
- クライアント
国土交通省 関東地方整備局様
- ソリューション
調査、企画、デザイン・設計、サイン・グラフィックデザイン、コンテンツ制作、展示制作、什器制作
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