小貫 智章(おぬき ともあき)
カーテンメーカー、商業店舗に特化した内装会社で営業及び制作を担当。2020年に乃村工藝社に営業職として入社し、ホテル市場の担当として、プロジェクトマネジメントを推進。
2020年に営業職として経験者採用で入社した小貫 智章。ホテル市場の担当として、プロジェクトマネジメントを推進しています。冷静に動いてチームをうまくまとめ上げ、入社間もないころから大きなプロジェクトに挑み続けてきた小貫が、これまでを振り返りながら仕事観や今後のビジョンについて語ります。
2020年に乃村工藝社に入社した小貫。所属する営業推進本部 第二事業部 営業第1部は、国内外のホテルの案件を扱う部署です。2課で15名のメンバーが所属し、それぞれが各プロジェクトのリーダーとしてプロジェクト管理を行っています。
小貫「私の役割は、お客さまとコミュニケーションをとってニーズを把握し、納期や予算を考慮しながらプロジェクトを推進すること。社内の設計者、デザイナー、制作陣との調整業務が中心です。
大きなプロジェクトになると、週に1回は、プロジェクト全体での定例会議があるのですが、その準備として社内打ち合わせやお客さまとの事前打ち合わせが多くあります。デザインは基本的にデザイナーにお任せしていますが、予算に合わない材料選びや難しい仕様のデザインになっている場合は、予算に合わせた調整を依頼することもありますね」」
乃村工藝社の強みは、継続的な顧客との関係性にあり、高いリピート率を維持しています。
小貫「新規開拓も営業の役割ですが、既存のお客さまからのご紹介や、デベロッパー、設計事務所からの依頼が多くあります。リピート率が高いことは当社が信頼されている証だと思っています」
仕事をする上で、小貫が大切にしていることがあります。それは、「ポジティブでいること」。複雑なプロジェクトを円滑に進める鍵となっています。
小貫「プロジェクトを進める上で、途中でお客さまから新たな要望が出てくることは多々あります。そんなときも、慌てず冷静に対応します。実現が難しい場合はどこに落とし所を見つけるか、社内のデザイナーやディレクター(制作管理)と話し合った上でお客さまに提案します。メンバーが活躍できる役割は何かを考えて、皆がいい雰囲気の中で働けるよう意識しています」
顧客にも社内メンバーにも誠実に向き合う小貫。背景には家族の存在があります。
小貫「私には息子がいるのですが、彼に『格好悪い』と思われるような働き方はしたくないと思っています。実直に働いて、いつでも胸を張れる自分でいたいと思います」
大学卒業後、小貫はカーテンメーカーと内装施工会社で内装業の経験を積みました。
小貫「カーテンメーカーでは営業職として床材などを取り扱う業務を通じて、業界の基礎を学びました。内装施工会社では、最初の2年ほどは営業、その後ジョブローテーションをきっかけに制作も担当するようになり、担当する領域においての内装工事の流れは、現場で一通り経験できましたね」
その後転職した、商業店舗に特化した内装会社で海外ラグジュアリーブランド店舗の営業兼制作に関わったことを機に、小貫にある想いが生まれます。
小貫「『もっといろいろな分野の仕事をしてみたい』と思うようになりました。ちょうど40歳という節目もあって、自身の能力をさらに追及し、それを実現できる環境に飛び込んでみたいという気持ちが生まれ、新たな挑戦への決意につながりました」
そうして新天地として選んだのが、乃村工藝社。決め手は手がける案件の幅広さにありました。
小貫「乃村工藝社は商業施設や文化施設など対象が幅広く、さまざまな市場のプロジェクトに関われる可能性があることに惹かれました」
小貫は入社直後から大きな案件を任されます。『ホテルオークラ京都 岡崎別邸』のプロジェクトです。
小貫「私がプロジェクトへ参画したのは設計が終わって、施工を推進していくタイミングでした。そのとき、コロナの影響で計画変更があり、客室とロビーレストランの設計から施工までを全て見ることになりました。このプロジェクトには、東京と大阪合わせて12人ほどの社員が関わっており、最初の半年ほどは前任の営業担当と伴走し、その後は一人で担当しました。
当時はコロナ禍でオンライン中心のやりとりだったことに加え、すでに推進中のプロジェクトへの途中参加であること、さらに距離が離れた大阪のメンバーとの仕事など、戸惑いも多くありました。
少しでも気になることがあればコミュニケーションを取るなど工夫しましたが、何よりデザイナーやディレクター(制作管理)のメンバーに進め方のフォローをしてもらったことで、無事にまとめあげることができました」
この案件を通して、前職で手がけていた領域である商業店舗と、ホテルの設計の違いを感じたと小貫は言います。
小貫「商業店舗は働くスタッフの方の目線をメインに設計されることが多かったのですが、ホテルはスタッフの方と同時に宿泊者目線も重視しているところに違いを感じました。また客室は数が多く、例えば100室あるホテルで1部屋2万円分のミスをしたら合計200万円分の損失が出ます。規模が大きいゆえの難しさも、実践しながら学ぶことができました」
小貫にとって、乃村工藝社での経験は、まさに挑戦の連続でした。入社後、設計と施工両方を担う大きな案件を複数やり遂げたことから、外資系ラグジュアリーホテルの改装プロジェクトにおいてJOBリーダーに抜擢されます。
小貫「当社のホテルプロジェクトとしては過去最大級の規模でした。設計から施工までをトータルで受注し、私は客室と低層階フロア、22階と大きく3つのエリアを担当。ホテルを営業しながら約10カ月で全面改装するという、極めて難しいプロジェクトでした。
最も苦労したのは、関係者の多さです。社内外合わせて約100名のメンバーと調整する必要がありました。
社内のデザイナーや設計者の他に、PM(※1)会社の方やAM(※2)会社の方もいて。誰に承認を取り、合意を得るか、人間関係も考えながら、お客さまの要望をかなえるべく適切に振り分けていきました」
大規模プロジェクトを成功に導くため、小貫が心がけたのは「行動量を増やすこと」でした。
小貫 「主体的に動き、さまざまな人と連絡を取りながら、やるべきことをこなしていきました。アナログですが、ノートにタスクリストとメモを書き込んでいき、どんどん消していくようにしたんです。このプロジェクトの1年半くらいで、合計4冊のノートを使いましたね」
プロジェクトを通じて、小貫は自身の仕事の魅力を再認識しました。
小貫「関わる人数が多いことは大変ではありますが、楽しくもあります。社内のメンバーと工夫していろいろなアイデアを出し合い、お客さまの要望に応える。自分一人でできることは限られますが、適材適所にメンバーを采配しながら大きなプロジェクトをまとめあげられるところに、やりがいを感じます」
※1 プロジェクトマネジメント。プロジェクトの品質、工程、コストなど、総合的に管理し、推進する会社。
※2 アセットマネジメント。投資資産の運用や保全をオーナーに代わり代行する会社
小貫が乃村工藝社に入社して4年。大規模なホテルプロジェクトを成功させたいま、さらなる高みを目指しています。
小貫「『大規模ホテル案件は小貫に任せれば安心だ』と思ってもらえるような存在になりたいですね。そしていずれはホテル以外の分野にも挑戦したいと思っています。
転職の理由の一つだった『もっといろいろな分野の仕事をしてみたい』という想いも実現できつつあります。これまでと違った分野の規模も金額も大きいプロジェクトにおいて、社内の個性豊かなメンバーたちと共に最高のものづくりを追求する。まさに求めていた環境だと感じています」
乃村工藝社の魅力として、ワークライフバランスの良さも挙げます。
小貫「前職と比べると、働き方が大きく改善されました。おかげで息子が望んでいた犬を飼い始めることができ、週末は公園で犬との散歩を楽しんでいます」
これから乃村工藝社に入社を考えている人たちへ、小貫がメッセージを送ります。
小貫「いろんな仕事をやってみたい、大きな仕事をしたいという意欲がある人には特に向いていると思います。入社してすぐでも大きなプロジェクトを任せてもらえることもあります。チャンスであると同時に責任も伴いますが、そういった挑戦を通じて成長できる環境が整っていると思いますね。私と同じように新しいことに挑戦したい人たちと一緒に働ける日を楽しみにしています」
乃村工藝社という舞台で、小貫の新たな挑戦はまだ始まったばかり。メンバーの力を束ね、顧客の夢をカタチにする小貫の仕事が、乃村工藝社の真価をさらに高めていきます。
※ 記載内容は2024年6月時点のものです
カーテンメーカー、商業店舗に特化した内装会社で営業及び制作を担当。2020年に乃村工藝社に営業職として入社し、ホテル市場の担当として、プロジェクトマネジメントを推進。
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