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今までの経験・人脈を活かして、ヘルスケア領域事業に貢献。乃村にしかできない価値の提供をめざす

2019年に経験者採用で入社し、現在はビジネスプロデュース本部新領域プロジェクト開発部に所属する橋本 俊介。前職で培った経験・人脈を活用しながら、主にヘルスケア関連の新領域開発等に携わっています。乃村工藝社に高い社会課題解決力を感じていると話す橋本が、入社後を振り返りながら同社で働く魅力を語ります。

 

ヘルスケア分野で事業・施設開発を推進。役場庁舎の建て替えでは企画段階から関与

ビジネスプロデュース本部は2021年に新設された部署。新たなビジネスをつくり出していくことを目的に発足しました。総勢約150名が所属し、公民連携プロジェクトや商業施設の開発、テナントリーシング、コンテンツ事業、そして広報など、幅広い業務を推進しています。

なかでも新領域プロジェクト開発部は、その名の通り、新たなビジネス領域を開拓する部署。そこで橋本はヘルスケアやウェルビーイング、モビリティといったテーマを軸に、新規顧客やパートナー企業の開拓、中長期的なプロジェクトの開発などに携わっています。

橋本 「たとえば、2023年3月現在は、人口約4500人の自治体・オホーツク海に面した北海道小清水町で、役場庁舎の建て替えプロジェクトが進行中です。再築の目的は、町民に対してコミュニティ再生する場の提供、健康と成長の提供、日常利用している場所が災害時にも活用できる安心の提供で、“賑わい空間”の創出をめざしています。

その実現に向けて、健康をテーマに施設開発で連携しているルネサンス(*)と共に、フィットネスジムやコインランドリー、カフェ、コミュニティスペースを併設した、町民も町外の方も気軽に利用できる、これまでにない役場庁舎の空間づくりを進めています。

2020年の5月からスタートしたプロジェクトで、賑わい空間の基本計画段階から関わって、地元の団体や町民代表の意見も聞きながら、導入すべき機能について検討してきました。

現在は、新庁舎全体のデザインや施設名称、ロゴ開発を進めると共に、持続可能な運営をめざして、役場職員、商工会、指定管理を請ける地元NPOに対して、ルネサンスなどの関係企業と共に開業に向けた運営の立ち上げ支援を行っています」

当プロジェクトで、プロジェクトマネージャー(PM)を務めている橋本。社内のメンバーだけでなく、多くの関係企業担当者と連携しながらプロジェクトを進めてきました。

橋本 「社内のメンバーは、企画を担うふたりのプランナーと庁舎のデザインを手がけるデザイナー、ロゴやグラフィックを制作するグラフィックデザイナー、合計4名が本社から参加しています。造作家具や什器備品は北海道支店が担当。同支店の営業や施工チームと連携しながら対応しています」

また並行して、次世代の新しい乗り物やサービスが続々と出てきているモビリティ領域での新たなビジネス創造をめざし、各所との関係づくりを進めているという橋本。ヘルスケアと次世代モビリティとが重なり合う未来についてこう話します。

橋本 「ヘルスケアとモビリティはとても相性が良いと考えています。パブリックな空間やウェルビーイングな空間は、子どもや高齢者といった、自身だけでは移動が難しい人も利用できるものでなくてはなりません。その意味で、拠点となる場所と自宅、それぞれの拠点と拠点をつなぐモビリティ空間はきわめて重要な存在だと考えています。

これまで乃村工藝社は多くの拠点開発や空間創造を行っていますが、そのような空間に誰もが行きたいときに行ける移動手段や、移動空間も一緒に提供できれば、場所や空間の価値がより高まると考え、新しいモビリティ領域の市場開発に取り組んでいるところです」

*北海道小清水町のプロジェクトをご紹介したセミナーを、ノムログで詳しくレポートしています
*ルネサンスと乃村工藝社は「健康」をテーマに施設開発で連携しています。詳しくはこちら

 

ヘルスケア分野の事業・施設開発のノウハウと人脈を活かしリーシング業務でも力を発揮

大学卒業後、橋本は大手ホテル運営企業に就職し営業を担当します。その後、介護運営企業に転職し、小規模なリハビリフィットネスから大規模なシニアレジデンスまで、約10年間で200以上の施設開発に携わりました。

橋本が乃村工藝社への転職を決意したのは、2018年のこと。前職で新規事業開発兼施設開発に取り組む中、施設開発のより効率化のためにパッケージ化をして施設展開をしていました。そのような状況の中で、次第により新しい知見や人脈の広がりを身につけたくなったことが理由です。

橋本「当時、乃村工藝社からいただいたオファーが開発営業の仕事で、さまざまな企業と一緒に、しかも事業開発の企画段階から関われる仕事と聞いて魅力を感じました」

入社した当時、乃村工藝社にとってヘルスケアは未開拓の分野。コロナ禍がターニングポイントになったと言います。

橋本 「コロナ禍で会社全体の仕事にも大きな影響がありました。そこで新規顧客の開発にあたって、会社が掲げたテーマのひとつがヘルスケアでした。私自身、転職後もヘルスケアの仕事をするとは想像もしていませんでしたが、コロナ禍で新規顧客にまったく会えなくなったこともあり、過去に面識があった方々に連絡をとっていたら、ヘルスケア分野での事業・施設開発は経験も人脈もあったため、おのずとその分野の仕事が広がっていきました」

入社後、前職での施設開発の幅広い人脈を活かし、リーシング業務(*)においてさまざまなマッチングも成立させてきた橋本。とくに印象に残っているプロジェクトが、2022年4月に東京タワーフットタウン内に開業した日本最大規模のesportsパーク『RED° TOKYO TOWER』です。

橋本 「『RED゜TOKYO TOWER』は、最新のゲームタイトルをプレイしたり、世界最先端のXR技術を搭載したスタジアムで大会やイベントを楽しんだりと、あらゆる場面で遊びを詰めこんだ“異次元のエンタメ体験空間”として話題の施設です。

当時所属していた事業本部内でリーシング業務を数件成約したことで、各部署の営業担当者からリーシングに関する個別相談が来るようになりました。あるとき、東京タワーを担当している営業チームから、館側から大型区画が空くため、新しく入居するお客さま紹介について協力して欲しいと打診されたのが始まりでした。

東京タワーという絶好の立地を活かそうと、eスポーツが体験できるホテルの運営を行っているお客さまのところに企画を持ち込んだところ、お客さまも好立地に魅了され、企画がどんどんふくらみ、新しい事業の立上げへとつながりました。リーシング業務は、単なる不動産紹介ではなく、こちらの想いとお客さまの想いが合致してはじめて価値ある事業へつながると感じたプロジェクトでした」

*リーシング:商業用不動産の賃貸を支援する業務

 

クリニックモール、商業施設などヘルスケア関連事業の複数プロジェクトを同時進行

橋本が入社して最初に手がけたヘルスケア領域のプロジェクトは、クリニックモールのブランディング業務。前職で10年来の付き合いがある企業の方から受けた相談がきっかけでした。

橋本 「全国に調剤薬局を運営している会社から、『これまでにないようなクリニックモールを展開したい』という相談を受けました。社内で初めての試みということで最終的にコンペになりましたが、無事に企画業務の受注に至りました」

医療や介護業界は、他業界と比べて法規制が厳しいのが特徴です。業界内に長年従事している方々だけではどうしても視野が狭くなりがちな中、デザイン力や企画力といった高い創造性を武器に、エンドユーザーの視点に立った空間づくりに乃村工藝社の強みを感じる一方、前職で培った経験が活かせている場面も多いと言います。

橋本 「これまで乃村工藝社が得意としている領域に比べると、ヘルスケア領域では企画料やデザイン料に十分な予算を取っている企業が少ないと思います。そのため、担当者が決裁権者に稟議を通すには、乃村工藝社に業務発注するための納得のいく社内説明が必要です。

私は前職で発注者側の施設開発責任者だったため、設計や工事を発注する前には自分で役員会決裁を取っていた経験があります。業務発注前に社内稟議を取る苦労がわかるので、担当者と一緒に考えながらハードルを一つひとつクリアしていけるのが強みだと思います。

とくに、ヘルスケア領域の新規顧客企業では、企画デザイン会社を入れるのが初めてというお客さまが多いこともあり、前職での経験が役に立っていると感じます」

近年、ヘルスケア関連のプロジェクトが増えているという橋本。たとえば、健康をテーマにした、地方にある商業施設の新規事業開発プロジェクトが目下進行中です。

橋本 「特に地方では少子高齢化が顕著で、このまま進むと10~20年後には高齢化が進んでマーケットが縮小し、買い物客が少なくなった地方の商業施設は閉業に追い込まれることになります。

当然、買い物難民が増えるだけでなく雇用もなくなりますから、自治体の経済活動自体も衰退してしまうことに。これは、今後日本全国で起こり得る社会問題です。そこで、身近な商業施設を健康拠点とすることで、地域に住んでいる高齢者の健康寿命を延ばしたり、未就学児の発育支援につなげたりする取り組みを進めています。

具体的には、商業施設内の余剰になっている一角に、無目的で立ち寄れる、フィットネスジムを核としたヘルスケアに関連する機能が集約したゾーンを併設します。そこに買い物ついでに気軽に立ち寄ってもらい、高齢者の方々や未就学児を持つ親に、気軽に利用してもらおうというものです。

来店頻度も増えるので、結果的に本業の商業施設の売上にも寄与し、同時にまちの雇用の維持や拡大にもつながるような、持続可能な仕組みづくりを検討しているところです」

さらに橋本は、北海道小清水町の庁舎建替えプロジェクトをともに進めるルネサンスと連携し、少子高齢化や介護予防、児童発育支援など、自治体が抱えるさまざまな課題を解決する健康なまちづくりの仕事にも携わっています。官民を問わず、乃村工藝社のヘルスケア事業は広がりを見せています。

 

多彩な専門家がいることを強みに、幅広い領域で乃村工藝社にしか提供できない価値を

▲ 北海道小清水町で進む新庁舎の空間イメージ。町内外の人々が集うにぎわい空間の一部

業界を問わず、事業会社が自社だけで課題を解決できなくなってきていると話す橋本。乃村工藝社の強みに触れながら、ヘルスケア領域での事業を次のように展望します。

橋本 「乃村工藝社にはさまざまなお客さまの多種多様なプロジェクトに対応してきた歴史があり、他社にない経験があります。営業やプランナー、デザイナー、ディレクター(制作管理)チームなど、多彩な専門家が在籍していて、私には思いもよらないアイデアを起点に、事業会社が抱える課題を新しいアプローチで解決することが可能です。

今は北海道小清水町のプロジェクトに携わっていますが、ほかの自治体にも転用可能な知見が蓄積できていると感じています。2023年5月の新庁舎開庁後は、全国に同様のモデルを展開して、乃村工藝社が積極的に空間の企画やデザインに関わることで、地方の課題解決につなげていきたいですね」

また、ヘルスケアに限らず幅広い業務を手がけていきたいと話す橋本。

橋本 「入社して4年になりますが、私の社会人人生で最も多くの人と会い、多くの仕事をしている実感があるんです。メーカーや多店舗、ワークプレイス、ホテル、公共施設など、さまざまな領域に携わりましたが、今後もシームレスに多種多様な業務に挑戦していきたいと思っています。いろいろな方と一緒にさまざまなプロジェクトに取り組んで、乃村工藝社ならではの価値をお客さまに提供していきたいですね」

 

 

橋本 俊介(はしもと しゅんすけ)
 

2019年に乃村工藝社入社。前職の大手ホテル運営企業・介護運営企業では事業開発と施設開発を担当。乃村工藝社入社後は新規顧客開発や事業開発フェーズの業務を担当し、ヘルスケアやウェルビーイングの案件を手掛ける。地域・企業と連携し、長期的な運営まで視野に入れた地域活性化支援に取り組んでいる。

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