空間創造によって
人々に「歓びと感動」を届ける

乃村工藝社

「専門外」でも納得のいく仕事をするには

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やったことがない、専門外と思える仕事を任されたとき、あなたはどうしますか?
経験がなければ、自信を持って「これが正解」とも言えず、そもそも努力すべき方向もおぼつかないのが普通ではないでしょうか。

普段は主に営業を担当しております、高森です。
例えば当社のお客様の中には、「突然、自社ショールームの空間づくりを任されたけれど、自分は空間づくりの専門家でもなく、何から考えればいいのかもわからない」という方がいらっしゃいます。
当然、そのままでは納得感のある仕事が進められるはずもありませんが、これは誰にでも起き得ることですよね。
今回は、こちらの例から「そんなときに、見つけるべきもの」についてお話しいたします。
 

専門外の仕事で、最初に迷子になる理由

冒頭でお話ししたように、「ショールームを作りたい」というご相談をいただくことがあります。
ところが、「なぜ作るのですか?」と伺うと、言葉が止まることが少なくありません。
「上から言われて」「以前から検討していて」と、経緯は語れても、目的はまだ輪郭が曖昧なのです。
担当者の多くは空間づくりの経験がなく、それでも社内説明や意思決定の場に立たされます。
だからこそ、判断を誤りたくないし、腹落ちした状態で前に進めたい。
そこで起こりがちなのが、過去事例やデザインから入ってしまうことです。
「あの施設みたいに」と形を寄せても、判断基準がないままでは説得力が生まれず、結局「これで良いのか」を自分で決めきれない。
実は、この「目的を言葉にする」作業は、外部の専門家に依頼するだけでは完結しません。
自社が何を大切にし、誰にどう伝えたいかを知るのは、担当者自身だからです。
 

「なぜ作るのか」を言葉にしたとき、景色が変わる 

私たちがまず立ち止まるのは、空間づくりの前にある「なぜ」です。
「展示する場所がない」なら、なぜ展示が必要なのか。なぜデモンストレーションをしたいのか。
誰に、何を、どんな価値として伝えたいのか。そういった問いを一段ずつ重ねると、必要な要素が見えてきます。
掘り下げていくと、目的が2つ見えてくることも少なくありません。
対外的な発信(アウターブランディング)に加えて、社員の理解や採用、エンゲージメントといった内側の目的(インナーブランディング)も、自然と重なってくるのです。
こうして「なぜ作るのか」が言語化されると、事例を見ても「目的に合うか」で判断でき、足すべきもの・削るべきものが整理されます。
空間の専門家でなくても、自社を知る担当者が「判断の軸」になれる瞬間です。
軸があると、社内への説明も「好み」ではなく「目的からの選択」になります。
結果として、打ち合わせのたびに話がぶれにくくなり、納得感を持った意思決定が積み重なっていきます。

ショールームづくりで大切なのは、形や演出よりも、「何のためにつくるのか」という理由。
それを判断できるのは、空間の専門家ではなく、自社を知る担当者自身です。
お客様と共に「なぜ」を言葉にし、納得できる軸を見つけるところから、私たちの空間づくりは始まります。
「専門外だ!」と思う仕事で困ったとき、この「まずは、本当の目的と判断の軸を見つける」考え方が、一助になれば幸いです。

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