外資系企業プロジェクトの「変化」と「違い」に備える

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当社で主に海外のお客様の案件を担当しております、太田です。
昨日までは順調に進めていた企画が、グローバル戦略の変更という理由で突然白紙に戻る。そのような話を聞いたことはありませんか?
「どうして!?」と叫びたくなるシチュエーションですが、特に外資系企業などに勤めている方からすると、そう珍しいことでもない……というのが困りものです。
今回は、そんなときに「どう対応するのが良いか?」を一緒に考えていきたいと思います。


商習慣の違いはあるもの

日本では合意形成を重ねながら慎重に進める文化が根付いていますが、海外、特に欧米の企業ではスピードと柔軟性が重視されます。そのため経営方針や市場状況に合わせて方針が変わることは当然であり、変更を恐れず前進するのがスタンダードです。
これは、日本の商習慣視点だと「突然の変化」ですが、欧米からの視点では「当然の舵切り」。その認識の差に対応するための備えを持っておきたいところです。

たとえば、あるプロジェクトで「予算が半減になった」と急な通達が届いた場合。
焦って全体をやり直すよりも、まず何を守るべきかを見極めることが重要です。
プロジェクトの目的や背景を日頃から明文化し、判断の軸を持っておくことが備えとなります。


「よくあること」に備える

外資系企業などの案件で特に多いのが、本社承認の遅れによる進行の停滞です。
こうした事態を防ぐには、プロジェクト初期の段階で意思決定構造を把握しておくことが大切です。
誰が最終判断者で、どの部署が影響力を持つのか。
その関係を早めに整理しておけば、停滞のリスクを事前に見積もり、流れを設計できます。

もうひとつよくあるのが、本社窓口となる担当者の異動による関係のリセットです。
半年かけて築いた信頼関係が、担当交代によってゼロに戻ってしまう。
そんな時に役立つのが、プロジェクト経緯を簡潔にまとめたドキュメントです。
背景や判断理由を共有しておけば、新担当者が短期間で状況を理解でき、再スタートを切りやすくなります。

また、提案が本社に伝わらないときには、感覚の違いを埋める工夫が求められます。
たとえば、「このデザインは日本の顧客には響く」と説明しても、本社の基準では納得を得られないことがあります。
そうした時は、データや他社事例など、共通の「数字と言葉」で伝えることで、議論が建設的になります。


変化を前提にした協働という考え方

こうした現場の混乱をどう乗り越えるか。その知見を少し共有したいと思います。
乃村工藝社では、さまざまな国や地域、業界の企業と協働してきました。
その中で感じるのは、変化を「特別な出来事」ではなく、「日常の一部」として受け止めることの大切さです。

あるマーケティング担当者から、「本社の承認を得るために、日本市場の成果をどう説明すればよいか分からない」と相談を受けたことがあります。
そこで私たちは、これまでの日本国内事例を整理し、海外本社でも理解しやすい形で資料化しました。
結果として、判断がスムーズになり、担当者自身も自信を持って次の提案に臨めたといいます。


私たちはそうした「整理と伴走」の積み重ねています。
担当者の方が置かれた状況を理解し、どのように次へつなげるか。

これからもその一歩を支える伴走者でありたいと思っています。

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