楠公600年祭記念 神戸観光博覧会
昭和10年5月は大楠公が湊川合戦で戦死してから600年になるので、公を祀る湊川神社では、5月に盛大な楠公600年祭が行われる。非常時に直面している人々にとって、この大祭に参詣して楠公の誠忠を偲び、国民精神を鍛えあげるとともに、産業の振興を図ることを目的に開催した。湊川公園正門入口には布引滝の模型があり、その背面が活動写真場になっていた。その両側にメインの楠公館と観光館が建っていて、楠公館では湊川合戦のパノラマをはじめ、正成公の一代記を見せた。観光館は朝鮮鉄道局をはじめ、全国各地観光事業団体がそれぞれにパノラマ、ジオラマ、模型を作り、景勝地などに遊ぶ思い沸き上がらせる工夫をした。会場は横に長く建物は対面する形に建ち、工芸品即売所や物産館が並び、歴史館はいちばん奧にあった。ここでは横山大観ほか現代画家60人による楠公讃仰画をはじめ、湊川合戦などと、関係する絵画25点を展示した。余興館では郷土芸能の手踊りのほか、奇想天外なプログラムが繰り広げられた。福巌寺会場では大楠公関係の資料を展示し、六甲山分会場では参考館や山岳館を建て、高山植物や山の趣味などの資料を展示した。
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