名古屋博覧会
名古屋最初の博覧会は、明治4年11月11日から5日間、名古屋門前町の総見寺で開かれたが、日本最初の京都より僅か一週間遅れの開催であった。しかし、開催までの経過や内容も定かではないが、残された出品目録によると、出品人百余人、出品物4百余種で、出品内容も古美術関係が過半数を占めていたようである。明治7年、名古屋別院で開かれたこの博覧会は、出品物が増加して分会場を西別院にも陳列するほどで、5月1日から同月30日までの予定であったが、会期を6月10日まで延長するぼど好評であった。博覧会の発起人は、伊藤次郎左衛門、関戸守彦など地元有力商人27人で、時の愛知県令鷲尾隆聚の強力な指導もあったが、出品物の収集に当たったのは、当時、物産会の集まりである「嘗百社」の戸田寿昌、菊池有英、吉田有政という人々であった。博覧会開催の趣旨は「異邦ノ殊品、太古ノ遺宝ヲ集メテ......人ノ知識ヲ拡充スル者ハ亦政政ノ一端......各国発明機器ヨリ山海所産ノ物品及ビ古器旧物ノ時勢ノ沿革ヲ徴スベキ者、新製奇巧ノ世俗ノ頑陋ヲ破ルベキ者......」とあるが、実態は古美術展のようであった。この時、名古屋城の金鯱が展示され評判となった。
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