第1回内国勧業博覧会

管理コード：1534
開催日程：1877年08月21日（明治10年）～1877年11月30日（明治10年）
開催地：東京都
会場：上野公園(博物館)
主催：政府
入場者：454,168人

【資料件数：13件】

日本に於ける政府主催の博覧会のはじまりは、明治6年のウィーン万国博覧会への参加に端を発している。維新後、初代内務卿大久保利通が殖産興業策として、また、西南の役の勃発に興奮する人心の緩和策として開催したのである。開会式には明治天皇が皇后とともに臨幸された、会場約10万平方メートルには美術本館、農業館、機械館、園芸館、動物館の6館が建てられ、表門の上には大時計が掲げられ来場者を驚かせた。また、公園入口には約10メートルのアメリカ式の風車を建て水を汲み上げた。ここを左右に山下辺と売店へ野提灯を吊し、美術館前の噴水池のまわりには住吉踊りの傘のようなものへ提灯をならべ、また演芸館のまわりには鬼提灯、東照宮前から公園にも数千個の提灯を列ね、上野山内は夜になると不夜城と化した。電灯のないランプ時代に特殊な照明として、菊花紋をかたどった花ガスは画期的であった。この博覧会は全国の治安があたかも戦時状態に近かったので、設備内容に不完全な点はあったが、出品人も10.640人、その点数84.352点。入場者454.168人を集めた。この第1回内国勧業博覧会がわが国産業の促進に与えた影響は大きく、以後の博覧会の原型ともなった。

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