郵便博覧会
郵便、電信、電話を収集し、通信機関の知識を普及するために開かれた博覧会である。会場は東京、芝公園の逓信省郵便管理局内郵便博物館で、本館は363平方メートル、入口正面にギリシャ時代の使いの神と、交通の神の像が立ち、館内は欄干によって区域を画し、全逓信相の写真を掲げ、押印機を取付け、欄干の囲いにカナダ、ドイツ、印度などの郵政庁郵便掛箱類を取付けた。明治37年の旅順口の日露野戦郵便局開始のとき捨てられた折畳み式郵便箱を展示した。その前に印度の郵便逓送の模型と郵便現業の模型を置いた。電信電話部はガラス張りの陳列棚に電信電話に関するすべての器物を並べた。なかには参考品として、嘉永2年、佐久間象山が使った電信機もあつた。万国郵便切手類陳列室には1905年以前のヨーロッパ各国と、それ以後の欧米の各殖民地とに分けて陳列をした。参考品は徳川秀忠の手簡一幅と徳川時代の文箱および絵半切であった。駅伝部には絵付け、書状、印鑑の変遷、飛脚の模型、旅行図、古地図、伝馬朱印など。韓国郵便部は韓国郵便旗、郵便箱、秤量器などを展示。ほかでは、ロシアの外国スタンプ類や計数器、局名録などと絵葉書陳列室も設けられた。入場は入口で下足を預け麻裏草履に履き替えた。
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