NOMURA

博覧会資料COLLECTION

日英博覧会

日英博覧会

管理コード:1378
開催日程:1910年05月14日(明治43年)~1910年10月31日(明治43年)
開催地:海外
会場:ロンドン(イギリス)
主催:
入場者:0人

この博覧会に関連する資料を見る
【資料件数:17件】

日英博覧会日英同盟を記念したわが国初の国際相互博覧会で、1908年ロンドンの西郊シェパード・ブッシュで開催された英仏博覧会々場跡を再活用するため、イレム・キラルフィーを代表とする博覧会社と、会場使用料を支払って契約して開催した。日本の陳列場は約2万3.000平方メートル、これに付属建物および庭園2カ所を加えて総面積4万5.000平方メートルであった。日本館には陸海軍両省や、農林、逓信などの各省が展示場を設け、有名商社も陳列場や特設館をつくった。陸軍省は戦いの歴史のなかで、袴に鎧をつけたリアルな人形を、日本橋の三越につくらせて出品をした。背景は当時、洋画壇で有名な東条鉦太郎が描いた。のちの和田英作も画学生でアルバイトとして手伝った。万国博と違い2国による相互博は、その国を深く知る上で強い印象を与えるとして、商品以外の展示は日本の優れた美術工芸品を選んだ。絵画では鳥獣戯画、北野天神絵巻、長谷川等伯の猿猴図から肉筆浮世絵まで、彫刻では東大寺の灯台扉、醍醐寺聖観音、金工では鎧、太刀、鍔、織物も含め日本の代表的作品を豊富に展示した。また、このときは古建築の20分の1精密な模型を多数新作して出品した。それは法隆寺中門、玉虫厨子薬師寺東塔、平等院鳳凰堂、唐招提寺鐘楼、東大寺鐘楼、日光陽明門など13模型で、王立建築学会(RIBA)が多数の建築家を招いて見学会を催したほどであった。また今回の博覧会に政府の見せた意欲は、理想とした「日本村」の建設に表現された。朱塗りの奈良風の楼門は「JAPAN」と金文字額を掲げ、門前の左右は杉の並木で、10数基の石灯籠を配し、鹿の剥製を置いて日本美を出した。演出装置は奈良、平安、藤原、源平、鎌倉、桃山、徳川から明治の日英同盟まで、各時代を10大時代に区分し、パノラマ式背景に時代人形を配置して、一目で日本の進歩がわかるようにした。日本庭園は2つで、ひとつは灌木を植えならべて背景をパノラマ風に絵で表現した平庭で、平和庭園といい、もうひとつは築山式で、浮島公園と名付けられた。日本村の余興では、日本の伝統技の大相撲や、芸人、職工の実演などが人気を呼んだ。この博覧会はロンドンをはじめヨーロッパ全体に、日本の美術工芸の真価を知らしめた。

検索結果一覧へ戻る

博覧会検索

博覧会資料検索

資料の閲覧・貸し出しを受け付けています。(事前予約制/平日のみ)
貸し出し依頼は、博物館等の公共機関のみに限ってお受けしています。
閲覧・貸し出しをご希望の場合は事前に以下まで連絡をお願いします。

株式会社乃村工藝社 情報資料室
TEL 06-6649-3331 FAX 06-6649-3335
<資料閲覧場所>
大阪市浪速区難波中2丁目10番70号 パークスタワー19階
株式会社乃村工藝社 大阪事業所

博覧会資料に関するお問い合わせ

公開している資料の年代は明治から平成に至る広範なものです。博覧会の主催団体の解散もあり著作権の確認が行えないものが大多数です。著作権の所有に関してご一報いただければ幸いです。

博覧会・博覧会資料検索に戻る