電気博覧会
電気事業は目覚ましい発展を遂げたが、今までにこの種の博覧会は開かれなかった。会場の上野公園不忍池畔の夜景は、電気博覧会の名にふさわしく、華麗な照明が池面に映え好評であった。第1会場には本館約7.260平方メートル、第2会場の別館約990平方メートル、南館約660平方メートル、第1会場と第2会場の中間に水力発電所の大模型が展示された。高さ約17メートルの人工の山をつくり、麓をオープンパノラマにして、設けられた池から汲み上げた水を一気に落とし、ベルトン式横軸水車50馬力の発電状況を見せ、余った水も10メートルの滝として見せた。特設館には鉄道院、東京瓦斯、東京市電局、逓信省、電氣3社、日本鋼管、常磐商会、ライオン歯磨などが出展した。出品では海軍造兵廠の探照灯、水中信号器、高射砲など時節柄興味を惹き、あらゆる電気工業製品も勢揃いしたので、この博覧会の開催を待ち望んでいた観客は大いに関心を示し、入場者は1.146.369人と好記録を残した。
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