住宅改造博覧会
第一次世界大戦は大正7年に終わり、資本主義・個人主義が成長し、大正デモクラシーといわれる自由と個人の主張が高まった。生活面でも封建的な様式を改め、家庭生活改善の運動も起こりつつあった。東京では今春開催の平和記念東京博覧会に「文化村」が登場して話題になったところであったが、関西でも大正6年に創立した日本建築学会が、「現代国民生活に適応した中流住宅を実現し国民生活を向上させる」として開催したのがこの博覧会である。会場は一時、天王寺公園が候補に上がったが箕面有馬電鉄が大々的に郊外住宅地を売り出していたため、大阪府豊能郡箕面村といわれた未開発地に変更された。前出の平和記念東京博覧会では会期終了後、売れた住宅以外は取り壊したが、ここでの住宅は博覧会終了後、即売され、今でも10数個が現存している。現在の「住宅博」のハシリで、この時には懸賞設計入選作品のほか、横河工務店、葛野建築事務所、橋本組、錢高組、清水組、大林組、竹中工務店などが設計施工に当り、洋風住宅27戸を建設、洋風住宅を上流階級から中流階級にまで普及させるのに貢献した。
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