万国現代装飾美術工芸博覧会(アールデコ博)
管理コード:1201
開催日程:1925年04月28日(大正14年)~1925年11月30日(大正14年)
開催地:海外
会場:デ・サンヴァリード・セーヌ河畔 グランパレ
主催:
入場者:15,000,000人
この博覧会は現代の生活様式に見合った美術、装飾に関する工芸品を収集し、あわせてフランス工芸の向上を図ることを目的にひらかれたもので、「衣裳、教育、建築、工芸、演劇」の五部門からなっていたが、全体としては「装飾芸術」に限られたような特殊な万国博覧会であった。過去の万国博覧会がさまざまなアイデアとオリジナリティによって建築や展示などのデザインの進歩を促進してきたが、デザインそのものを展示の主体としたことはかってなかったことであった。会場はデ・ザンヴァリード、セーヌ河畔およびグランバレーを充て、海外21カ国から参加を得て開催。このときに現代建築の生みの親とされているル・コルピュジェの作品「エスプリ・ヌーヴォー館」(新精神館)が登場。合理主義と機能主義に徹した現代建築、現代工芸へと大転換をした。ル・コルビュジェは同時に画家で、ビューリズムの創始者であり、家具デザイナーであった。だから建築ばかりでなく、建築を含めたデザイン一般に新しい精神の結晶を示したのである。日本はたまたま関東大震災に遭い、かならずしも参加に適していなかったが、わが国特有の美術工芸品を出品し、広く欧米諸国に紹介し、販路拡大に寄与したいと参加したのである。日本館はアレキサンドル三世河畔に建設、日本ですべて準備し、大工を連れて建築に当たった。セーヌ河畔に臨時の喫茶店を設け、日本茶やウーロン茶の接待と販売をした。またデ・ザンヴァリードに即売店をつくり、特産品、ことに工芸品のみを即売した。この博覧会は以後の万国博覧会に、建築とデザイン、または展示方法にも大きな変化を与えた。入場者1500万人。
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