日本絹業博覧会
神戸港は蚕糸絹業では輸出額の大半を占める貿易港でもあり、これを経済発展の起爆剤にと博覧会開催を開いた。第1会場を海岸埋立地8.600平方メートルの敷地に奇抜な建物をつくり、第2会場の湊川公園3.640平方メトルにも同じような建物をつくった。展示は蚕糸絹業品や加工品と器具、機械、参考品などで実演もしながら見せた。国内3府42県からの出品と朝鮮、台湾、アメリカなどから総数24、000余の出品があった。遊戯施設としてコドモ楽園も設けられ、余興は聚楽館で月見山、布引の滝などの舞などが踊られ、イタリア歌劇団の来演もあって、神戸らしい興趣を盛り上げた。また夜は提灯行列が繰り出され、仕掛け花火が会場を鮮やかに浮かび上がらせた。海外では先年、アメリカで絹業博覧会が開かれたが、日本では初めてのことであり,時あたかも陽春の好季とあって、日々、内外から数100万人の観客が集まり、好評裡に幕を閉じたが、その直前の5月23日、北京に地震が起こり、25日までの会期であったのを3日間延長し、その収入を義捐金とした。
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