大礼奉祝交通電気博覧会
管理コード:1100
開催日程:1928年10月01日(昭和3年)~1928年11月30日(昭和3年)
開催地:大阪府
会場:第1会場・天王寺公園勧業館、第2会場・大阪市民博物館、第3会場・茶臼山住友邸跡
主催:大阪市
入場者:1,000,872人
大阪市においても大礼奉祝計画を考えていたが、時あたかも大阪市電氣軌道20周年電灯経営5周年に当たるため、即位の恭賀を表し、同時に交通、電氣の進歩発展に貢献するという趣旨で開設された。第1会場は勧業館が本館で、隣接して南側に1.650平方メートルの鉄骨建ての発電館、電力館を、西側に793平方メートルの近代式木造建ての世界一周館と電氣廉売館を新築した。世界一周館には世界の風景のパノラマ11場面を配置し、水の交通館は噴水池の中央に本州、四国、九州の模型を作り、周囲に電磁波による装置船を運航させた。本館階下2.300平方メートルを陸の交通館に、1.500平方メートルを電熱館に充て、中庭に照明館を新設した。陸の交通館には大大阪交通模型、大都市理想路面交通模型、奉祝花電車模型をはじめ陸軍省出品の自動車と、その関連する一般出品を陳列し、各郊外電鉄の出品も陳列した。電熱館には理想的電化住宅、工場電化、家庭での電氣実演料理場などの展示をした。照明館には入口に五節舞姫人形を置き、両側に理想的照明街路灯を立て、その奧に水銀灯利用の大森林と、大大阪の夜景などを演出した場面を作った。第2会場の大阪市民博物館には、大礼参考館を中心に無線館、通信館、電氣衛生館を設けた。階上全体を大礼参考館とし、明治天皇聖蹟御物を陳列し、王冠威儀御物や大礼関係の絵画や写真を掲げた。電氣衛生館には交通・電氣にかかわる活動写真を上映した。階下の廊下を利用して、魔のトンネル「ラジオの将来」をつくり、大阪中央放送局や日本電気などが出品した。第3会場の旧住友邸跡には農事電化関係の出品と菊花陳列場を設けた。この博覧会は会期半ばごろより入場者が増加し、即位式前後には奉祝気分が盛り上がり、人気沸騰、会期延長の要望があったが、会場の制約があり2日間だけ延長。当初の目的を盛況のうちに達成した。
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