電灯市営10周年記念電気科学博覧会
大阪市が電氣供給事業の経営を開始したのが大正12年で、この年で満10年になるのを記念し、大阪電気局と大阪中央放送局も出品協力して、電氣知識の普及と産業文化の向上を図ることを目的に開催した。会場は当初、大阪城を予定していたが困難が発生し、東区堺筋の8階建ての白木屋としてデパートであった建物を使用することにした。交通至便な会場の前面を優美なイルミネーションを施したので、夜間は一層、街に賑わいを与えた。場内の配置は1,2階は従来のままの百貨店とし、4階を明かりの歴史館とし、各種の古灯器を時代人形と舞台セットに組み合わしたジオラマとして、灯火の変遷を分かり易くして見せた。5階と7階に分割して電氣実験館とし、出品物に専門の説明役をつけ、動的に興味深く電氣知識の啓発に努めた。6階は無線科学館で、入口にものを云う桃太郎ロボットを置いて、場内は桃太郎物語のジオラマとした。7階の一部を演芸館とし、呼び物のテレビ放送は8階で行われ人気を博した。会場は百貨店の利用で展示の内容にも限りがあったが、電氣に絞った専門博覧会として、氣気知識と産業文化をアピールすることが出来た。
資料の閲覧・貸し出しを受け付けています。(事前予約制/平日のみ)
貸し出し依頼は、博物館等の公共機関のみに限ってお受けしています。
閲覧・貸し出しをご希望の場合は事前に以下まで連絡をお願いします。
株式会社乃村工藝社 情報資料室
TEL 06-6649-3331 FAX 06-6649-3335
<資料閲覧場所>
大阪市浪速区難波中2丁目10番70号 パークスタワー19階
株式会社乃村工藝社 大阪事業所
公開している資料の年代は明治から平成に至る広範なものです。博覧会の主催団体の解散もあり著作権の確認が行えないものが大多数です。著作権の所有に関してご一報いただければ幸いです。