川原湯温泉あそびの基地NOA(ノア)/ 川原湯温泉駅キャンプ場

本プロジェクトは、八ッ場ダム建設にともない水没対象地域の住民の皆さまが生活を再建し、生きがいを見出すための事業の一つです。当社では該当地域のうち、「川原湯地区」と「横壁地区」の「地域振興施設」における基本計画、基本設計、実施設計、監理および地元運営会社を支援するコンサル業務を約6年間にわたって担当しました。
川原湯地区は、800年以上の時を紡ぐ川原湯温泉を有した観光地で、JR川原湯温泉駅に隣接しています。立地特性・景観・事業規模の観点から「駅前×キャンプ場&BBQ(バーベキュー)×温浴施設」事業をご提案しました。地区の皆さま、長野原町様、群馬県様のご意見をうかがいながら、地元運営母体の発足・支援からキャンプ場の運営協力会社の誘致、事業計画のコンサルティングから施設デザイン・設計までを、総合的に企画・プロデュースしました。 
施設構成は、JR吾妻線を境に、上段はカフェや温泉を持つ「川原湯温泉あそびの基地NOA」、下段はBBQや焚火が楽しめる広場や薪風呂やテントサウナ、ダム湖でのカヌー、カヤックも楽しめる「川原湯温泉駅キャンプ場」となっています。 

 

【社会課題/お客様の課題/ご要望】 
[事業面]地域住民の皆さまにとっての生活再建、生きがい創出とは何か、からの紐解きが必要でした。皆さまと話し合いを重ねる中で、温泉街との共生、地元の特に若い年代の雇用促進、流出した人口のUターンを促すなどの地域活性化を旨とした課題が見出されました。
また、他地区で計画されている施設や類似施設との差別化や集客力・独自性を持つことが要望されました。 

[デザイン面]ダム見学の観光客が通る橋と、交通量の多い対岸からの視認性に配慮し、当地域ならではのデザインで通行客を引き入れること、複合多用途(温浴、飲食店、休憩所、展望所、テナント、会議室等)を調和させて運営しやすい施設とすることをご要望されていました。 

 

【解決策】 
[事業面]計画から完成まで70年を要した八ッ場ダム事業ですが、ダム建設への賛否両論もあり、多くの住民が転出しているという背景を踏まえ、事業立ち上げの観点から重視したことは、多視点・俯瞰的な事業計画のご提案でした。地区住民の皆さまが希望する多様な事業アイデアをヒアリングし、その実現可能化への提言、周辺地域にある企業との非競合化への調整、各施設の差別化などを踏まえ、それぞれの地域・地区らしさを強調した事業を目指しました。 

[デザイン面]旧川原湯地域の地名の由来となった、「吾妻川」をコンセプトとしました。デザインを進めていく中で、地元の方から「地域を乗せて浮上する舟」のようだというご意見をいただき、2つのコンセプトを象徴した特徴的な建築としました。内部空間は、東西に細長い形状に合わせて、諸機能を融合させた緩やかなカーブを描く動線やスロープを計画し、回遊性を持たせた使いやすい空間としました。 

 

<当社プロジェクトメンバー> 
【営業・プロジェクトマネジメント】新井 智、山本 仁美 
【企画・コンサルティング】坂爪 研一、下國 由貴 
【デザイン・設計】NAU:桐岡 栄、小佐野 菜々 


オープン:
2020年
所在地:
群馬県
クライアント:
群馬県 吾妻郡 長野原町様
業務内容:
企画、コンサルティング、デザイン・設計・監理(建築・内装・外構)、運営監修、アウトドア備品等調達

川原湯温泉あそびの基地NOA(ノア)/ 川原湯温泉駅キャンプ場