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Prosperity Project 乃村工藝社が手がけた特徴的なプロジェクトの開発ストーリーをご紹介いたします。

GREEN TOKYOガンダムプロジェクト 実物大ガンダム制作プロジェクト

概要

開催場所 東京都潮風公園 太陽の広場
(東京都品川区)
開催時期 2009.7.11〜8.31
主催 GREEN TOKYO ガンダムプロジェクト実行委員会〔(財)東京都公園協会、東京港埠頭(株)、(社)東京都造園緑化業協会、(株)フジテレビジョン他〕
後援 経済産業省、社団法人日本公園緑地協会、特定非営利法人東京オリンピック・パラリンピック招致委員会、臨海副都心まちづくり協議会
特別協賛 バンダイナムコグループ
クライアント バンダイナムコホールディングス

担当箇所

  • 基本計画
  • 立像デザイン・設計
  • 制作・施工
  • 演出
ガンダム 大地に立つ!1979年にTV放送が開始されたアニメ「機動戦士ガンダム」。
2009年で放送開始から30周年を迎えるのを記念し、「機動戦士ガンダム30周年プロジェクト」 (バンダイナムコグループ)が発足いたしました。同プロジェクトは、リアルなガンダムを体感できる「Real G」 (GREEN TOKYOガンダムプロジェクト)と、ガンダムの世界観を感じる「Feel G」、音楽イベント「Soul G」の3部構成にて実施されます。
その第1弾「Real G」では「GREEN TOKYOプロジェクト実行委員会」によって、2009年夏に東京・お台場の潮風公園に全長18mの実物大ガンダムが設置され、乃村工藝社は立像制作・設置業務に携わりました。
世界初のガンダム実物大立像

世界初のガンダム等身大立像

今回設置されるガンダムは、実物大の立像としては世界で初めてとなります。プロジェクトがスタートしたのは2008年春。映像制作会社・株式会社サンライズ(バンダイナムコグループ)様からは以前から「ガンダムを立てたい」という声があり、それまでの仕事をとおした深いかかわりの中で信頼を頂いていたため、今回の立像制作の依頼を乃村工藝社がお受けする運びとなりました。FRP(繊維強化プラスチック)の外装部品などの制作は2008年11月に始まり、現場での組み立て工事は2009年3月からスタート、そしてついに6月末に完成しました。
初期のイメージを継承し、かつ立像としてのリアリティを追求したオリジナルデザイン

本プロジェクトの立像は、アニメ「機動戦士ガンダム」に登場する「RX-78-2」というモビルスーツのモデルを再現しています。2次元のアニメーションとして表現されていたガンダムを3次元の立像で再現するにあたり、このモデルをベースに新しくデザインが施されました。
デザインするにあたって、ファンが抱くイメージを尊重しつつ、どう新しくデザインし、実物大としていかにリアルに見せるか、具体的には「今にも歩き出しそうだ」と思わせることが課題でした。
そこで、計画初期の段階からサンライズ様と話し合いを重ね、企画の方向性を含めて、立像のポーズや造形の詳細を検討しました。なかでもとくにこだわったのが、「量感(movements)」と「動静(mass)」の表現。たとえば、「下から見上げたガンダム」によりリアリティを持たせるため、「バックパック」と呼ばれる背中のパーツを従来のプラモデルの約2倍の大きさにして全体のバランスを取りました。また、今回は「シンメトリー(左右対称)にしない」ということもデザイン上の基本的なテーマでした。そこで、ガンダムは仁王立ちではなく、左足を少し踏み出したポーズをとっています。この動きに伴なって装甲板に生じる「ズレ」も再現されています。
こうして、存在感とディティールを備えたオリジナルデザインのガンダムが誕生しました。

▼タイの工場でのFRP制作風景
タイの工場でのFRP製作風景写真

▼国内工場でのFRP塗装風景
国内工場でのFRP塗装風景写真

18メートルの立像を立たせるための鉄骨構造

立像の躯体は、横に寝かせた状態で組み立ててから立たせるのではなく、脚から上半身へ順に組み上げていく方法で制作されました。まず鉄骨の骨組みを設置し、そこにFRPを取り付けていく構造です。
完成した立像では鉄骨構造を見ることはできませんが、下半身となる両脚の鉄骨とそれを繋ぐ腰の鉄骨、その上に上半身となる背骨柱と両腕を支える片持ち梁を繋いだ十字型鉄骨を接合することで人型を構成しています。また、ガンダムの足元にある14m四方のステージは、立像の総重量36トンを、埋立地の軟弱な地盤の上に自立させるための基礎の役割も兼ねています。
もちろん、潮風公園の強風や大きな地震にも耐えられるように設計しています。

▼ステージの基礎
ステージの基礎写真

▼脚部分の鉄骨
脚部分の鉄骨写真

品質と安全を追求した制作現場

今回のプロジェクトは一点モノ。しかも、世界初の実物大立像ガンダムです。イメージを覆すくらいのインパクトを見る人に提供するために、施工における品質にも徹底的にこだわりました。
FRP・金物・鉄骨という性質の異なる素材の組み合わせ、パーツを取り付ける際の細かい調整など、難易度の高い工事でした。各パーツの成形や塗装の仕上がりもさることながら、演出のための頭部可動装置や照明・ミスト(霧)も含めて、トータルでの品質が求められるプロジェクトでした。
また制作物の品質管理と同時に、現場の安全に対しても細心の注意が払われました。海が近い立地上、工事での最大の難関は風。ときには強風で作業が足止めされることもありました。さらに、クレーンや足場などを用いた高所の危険作業を伴うため、作業員の安全を最優先して制作にあたりました。

▼クレーンや足場を用いた高所作業
クレーンや足場を用いた高所作業写真

▼頭部の取り付け作業風景
頭部の取り付け作業風景写真

こうして、アニメ放送開始から30年の時を経て、実物大のガンダム立像がついに実現したのです。

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